監督
一九七〇年の結成以来、大阪を拠点に破天荒な実験的演劇を続けてきた劇団『維新派』の活動の様子を、特に彼らの特徴として知られる、自らの手による独自の野外劇場作りの姿を通して描くドキュメンタリー。監督は「谷間に吹く風」などの記録映画作家・杉本信昭、撮影は「老人と海」の清水良雄が担当。映画は一九九一年の十月十七日から十一月五日まで、維新派が東京での初の本格的公演「少年街」のために、汐留の国鉄跡地に敷地約二〇〇〇平方メートル、高さ二五メートルの巨大な野外劇場を建設していった様子を描く。八月の草むしりから始まり、十月以降、様々な職業のメンバーが集まってくる。単調な作業の繰り返しの中に、徐々に劇場が形になっていく緊張感、完成して公演終了を迎える充足感、解体し跡形もなくなった空き地に流れる奇妙な解放感、そして次なる『オモロイコト』への予感に満ちて映画は終わる。
ストーリー
※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。
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