相川浩
語り
重要文化財にも指定されている山形県の旧県庁舎の7年間にわたる修復工事の様子を追いながら、それに従事する職人たちの真摯な姿を捉えたドキュメンタリー。屋根の修復から始まって、時計塔、窓の復元、レンガへの構造補強、バルコニーの解体、石材の補修、バルコニーの石積み、そしてハイライトともいえる飾り天井の再現と、修復作業の進む様子を順を追って記録していき、そうした作業にあたる職人たちの素顔をまじえつつ、彼らの仕事ぶりと生きざまを丹念に描いている。実際に工事を受けた建設会社が企画製作を担当した異色作。演出・脚本は鈴木寛。96年度キネマ旬報文化映画ベストテン第5位。
※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。
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