広瀬修子
ナレーター
長野県佐久地方における地域医療のあり方を、長期間の取材をもとに記録した長編ドキュメンタリー。南佐久地方の1町4村を活動領域とする佐久総合病院小海(こうみ)診療所での医療現場の実際をカメラに納めながら、患者と医師、医師と社会との関わりを通して、人と人とのつながりの根源について考えさせる貴重な映像記録となっている。安らかな在宅死を実現するための、医療スタッフや身近で世話をする人々の努力、そして彼らが互いに一体となった相互理解によるネットワークづくりなど、これからの医療のあり方への重要な問題提起をも含んだ力作。同じく佐久地方の地域医療の実体を題材とした「病院はきらいだ」「農民とともに 地域医療にとりくみ50年」に続く、時枝俊江監督の地域医療を記録した3部作の最後を飾る作品でもある。96年度キネマ旬報文化映画ベストテン第2位。
※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。