寺尾聰
草薙凰介
元上司でもある親友を殺害された事件を追って、新宿の闇をさすらう元刑事を描くハードボイルド・ドラマ。南里征典の同名小説(角川文庫・刊)を原作にし、監督は藤得悦、脚本は平野裕、撮影は町野誠が担当。主演は寺尾聰。元上司役で特別出演した高品格の遺作ともなった。
かつてワルを震え上がらせた元刑事の草薙も、今では新宿の町内会事務所に籍を置き、恐喝まがいの仕事をしたりオカマバーで飲んだくれる毎日。そんな彼の面倒を何かと見てくれていた元上司の岩田の死体がラブホテルで発見された。覚醒剤による心臓発作が死因だが、疑問を感じた草薙は広田刑事の牽制も聞かず調査を開始した。彼は岩田が最後に会っていたという右手の甲に蝶の入れ墨を持つホステスを追ううち、台湾マフィアのボス・李を殺しその座を奪った王に近づく。岩田は覚醒剤に手を出し李の情婦となってしまった自分の娘・美咲を助けようとし、逆に殺されてしまったのだった。草薙のにわか相棒となった若者・ショウや、王と通じていた広田も殺されるが、草薙は何とか王たちを倒す。だが彼は、復讐を遂げたという以上に、美咲の生き方にやりきれない思いが残った。
監督
脚本
原作
製作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
企画
企画
プロデューサー
プロデューサー
スチール
スクリプター
[c]キネマ旬報社