脚本
伊豆七島の孤島、御蔵島の生業や生活などを描くイーストマン色彩の記録映画。中学高校一般向。
ストーリー
御蔵島は三宅島と八丈島の間にあって文化から取残されているばかりか島の周囲は世界でもまれな断がい絶壁で入江も砂浜もない。東京から月二度の定期船も波の荒い日はハシケ作業ができず空しく引返すことが多く、周囲が海でも港がなくては漁業もふるわない。けわしい段々畑の農耕には限りがあるので、次三男などは東京に出かせぎする「とうだ」によって島の経済は保たれる。ただ豊かな山林にめぐまれツゲが唯一の特産だ。十五六貫のツゲ材を背負って女たちは山道をくだり、男たちは年一度の祭にみこしをかついでショウチュウをあびる。島の名物としてカツオ鳥が群生し、夜あけにスを飛立って日暮れてスにもどる、そのすさまじさがよくとらえられて圧巻となる。自転車がたった一台というこの島に、東京都の文化財総合調査団が訪れて考古、民族、地質、古美術などの諸点から島を調査する。むかし罪人が流された島には遺物や遺跡があってゾウ遺跡も発堀される。一方では血族結婚の島民は臭覚がするどいとか、国産タバコののみあてコンクールが行われ、やはりピースが最上と判明?する。もってまわった専売公社PRの一コマがここにある。そして調査団に別れをおしむ離れ島に、防波堤をつくる島民の悲願はいつ達せられるのかとむすぶ。
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作品データ
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