ブランシュ・メハフィー
Molly_Finnegan
「愛馬の功名」「地獄極楽」と同じくジェームズ・ピー・ホーガン氏が監督した映画でマーレー及びマック両氏合作の舞台劇を脚色したものである。出演者は「処女時代」「懦夫奮起せば」のカレン・ランディ氏、かつてフート・ギブソン西部活劇に出演したブランシュ・メハフィー嬢、「海浜狂騒曲」のマック・スウェーン氏、チャールズ・マックヒュー氏、アギー・ヘリング嬢等である。
アイルランド人のパット・フラニガンを志を立てて米国に赴き、よく働きよく儲けて大金持となった。ところがパットの親友ダニー・フィネガンは故郷キラーニーに踏み止まって出かせぎなんかするもんかと頑張っていたが一向芽は出ず金は出来ず、住んでいる破れ屋の家賃も払わぬ仕末で二進三進も行かなくなった。はるかに親友の窮迫を聞いたフラニガンは米国に来るがよいと言ってやった。そこでとうとう我を折ったダニー・フィネガンは女房マギーと年頃の娘モリー、赤ん坊のアロイシアスを引連れて米国へやってきた。フラニガンは息子のジミーと共に波止場に出迎えに行ったが、充分な旅費を送ってやったにもかかわらず、みすぼらしい風をして3等でやってきたので気を悪くした。それからフィネガンはフラニガンの建築工事場で働くことになり、煉瓦などを運んで、とにかくおまんまが食べられるようになった。親父同士は若い時からの喧嘩友達でこと毎にいさかいの種を見付けては争ったがジミー・フラニガンとモリー・フィネガンは早速恋を囁く仲となった。ある日のこと呑気なフィネガン親父は立派な邸宅にフィネガンと書いてあったので、これはてっきりフラニガンが自分たちのために建ててくれた家だと思い込んで、家族を引連れ住込んだ。そしてその祝に舞踏会を催し、フラニガン親子を招待した。フィネガンがいつの間に成功したのかと驚きながらフラニガンがやってきたが、フィネガンちがいで本当の持ち主があらわれたので、ダニー・フィネガンはぺしゃんこになり、すごすご出て行った。さすがに友の不運を気の毒に思ったフラニガンはフィネガン一族の世話をしてやることになった。
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