エロール・フリン
Renzo
米国側からJ・バレット・マホン、イタリア側からヴィットリオ ・ヴァッサロッティと、米伊両国のプロデューサーが協力して製作した合作映画で、パテカラーによる色彩の剣戟活劇。オリジナル脚本及び監督は脚本家だったミルトン・クリムス(「狐の王子」等の脚本を執筆」)で、撮影は「バラントレイ卿」のジャック・カーディフの担当。「バラントレイ卿」のエロール・フリンと「パンと恋と夢」のジーナ・ロロブリジーダが主演し、ナディア・グレイ(「ナポリの饗宴」)、チェザーレ・ダノヴァ、パオラ・モリ、ロルダーノ・ルーピ、アルベルト・ラバリアティらが助演。
11世紀のイタリア。シドナ公国では、男子たるもの20歳までには必ず結婚せねばならぬ掟があった。さもないと全財産を没収の上、投獄という厳しい懲罰をうけた。そんなことを少しも知らぬ2人の男が旅先から故郷のシドナに向かいつつあった。1人は領主シドナ公の息子ラニエロ(チェザーレ・ダノヴァ)、他の1人は剣の名手レンツォ(エロール・フリン)。レンツォは旅に出る前、フルヴィア(ナディア・グレイ)という娘と親しい仲だったが、彼の留守中、フルヴィアは金持の老人ジェンナレッリと結婚してしまった。しかしレンツォとフルヴィアは再会してヨリをもどし、しばしば逢曳きをかさねた。これを知ったジェンナレッリは、レンツォに復讐しようと、シドナ公の補佐役をつとめるポヴァンチェッロ(ロルダーノ・ルーピ)に助力を求めた。ポヴァンチェッロは、シドナ公を退位させ、公の娘フランチェスカ(ジーナ・ロロブリジーダ)を妻として領主にのし上ろうという謀反を企てていた。ところが男前のレンツォは、いつしかフランチェスカからも想いを寄せられていた。やがてポヴァンチェッロは、謀反の実行にうつり、まず私兵をやとって町を包囲し、シドナ公とフランチェスカを監禁し、レンツォとラニエロに刺客をおくった。だが刺客はあえなくかえり討ちに合い、レンツォはシドナ公支持の軍勢を糾合してポヴァンチェッロ一味に立ち向かった。フルヴィアはレンツォを側面から助けようと、町中の女をあつめ、ポヴァンチェッロの軍隊を色仕掛けで腑ぬけにした。レンツォはまずシドナ公とフランチェスカを救い出し、ポヴァンチェッロと激しい剣戟を展開、ついにこれをたおした。レンツォはフランチェスカと結婚し、シドナ公のあとをうけて、公国を統治することになった。
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