エドモンド・ロウ
Jimmy
「謎の真空管」「百米恋愛自由型」のエドモンド・ロウと「夫を殺すまで」「夜毎来る女」のウィン・ギブソンが主演する映画で、フランク・ミッチェル・デイジーが書卸した物語より「鉄窓と花束」「二十四時間」のルイス・ワイツェンコーンがP・J・ウルフソン及びアレン・リブキンと共同して脚色し、「爆笑世界行脚」「野蛮な紳士」のベンジャミン・ストロフが監督に当たり、「拳骨大売出し」「七万人の目撃者」のヘンリー・シャープが撮影している。助演者は「ブロンド・ヴィナス」「拳闘のキャグネー」のディッキー・ムーア、「母性」のロイス・ウィルソン、「歓呼の涯」のジミー・クリースン、「鉄窓の女」のアラン・ダインハート、ジョージ・ローズナー等である。
生れつき磊落なモーター技士のジミーは義兄ビーフの世話で、彼の働いているメトロポリタン・ガレージで働くことになった。ところが、見かけは堂々たるこの大ガレージは実のところ白昼堂々と悪事がなされる仕事場で、6階の建物でなされるすべての作業は声で耳と口の不自由なダミーが牛耳る「ホット・カー」と呼ばれるギャングの支配下にあった。ダミーこそは建物の屋上にひそかなる居を構え、彼自身が自分の召使に扮するという一人二役を演じて世人を煙にまくしたたか者で、ジェンキンスこそは彼の股肱の手下だった。如何なる車も彼らに盗まれて6階の修繕室に運ばれると全然別な車に装い変えられてしまうので、悪事露見の懼れはなかった。ジミーは日の経つにつれて彼らの行動を見抜くようになったが、そのある日のこと、姉の愛児バディが何者かの自動車にひき倒された。ジミーにはそれがジェンキンス一味の仕業だと思われたので、その次第を姉夫婦に話す。と、ビーフは猛然立ってジェンキンスの許を訪れ、挑戦したが、ダミーのために狙撃され、殺されてしまう。死体は、車体運搬路から街路に下され、わざとトラックを激しく突き当たらせしめ、そのために死んだもののように見せかけた。折柄この附近をカメラに収めていたカメラマン・ジョーンズが眼の前に起ったこの事件をすっかり収め得たことを知ったジミーは、彼からそのネガを買いとり、ビーフがトラック衝突以前に殺されていたことを知った。かくてジミーは、義兄とバディの復讐を心の中に誓った。ナイトクラブの踊り子シルヴァはジミーと相思の仲だったがジェンキンスとの悪縁が未だ切れずにいた。彼女は危害がジミーに加えられることを怖れ、ジミーにガレージから手をひくように忠告したが、却ってジミーにジェンキンスとの仲を疑われてしまうのであった。ことここに至ってはジェンキンスにジミーの身の安全を希うべく、訪れてみるとすでに二人は死にものぐるいの格闘をつづけていた。ジェンキンスはジミーの敵ではなかったが、影のように現れたダミーに危うく狙撃されようとする。シルヴァは機転を利かしてジミーを救ける。その隙に逃げれんとしたジェンキンスは、全速力で走っていたトラックにつき当って倒れ、ギャングは一掃される。ジミーとシルヴァとのロマンスは改めて和やかに進展して行った。
Jimmy
Silver
Buddy_Evans
Beef_Evans
Nancy_Evans
Jenkins
The_Dummy
Mac
Bili_Jones
Dolan
Ticker
Nellie
Fritz
監督
原作
撮影
撮影
脚色
脚色
脚色
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