ヒュー・グラント
Reginald Ahson
第一次大戦後の英国ウェールズの小村を舞台に、ある丘の測量結果をめぐる騒動をハートウォーミングなタッチで描く一編。ウェールズ出身のクリストファー・マンガーが、故郷の伝説を基に自ら監督、脚本。エグゼクティヴ・プロデューサーは「大地と自由」のサリー・ヒビンと、ロバート・ジョーンズ、ミラマックスを率いるボブ&ハーヴェイ・ワインスタインが担当。主演は「いつか晴れた日に」のヒュー・グラント。共演は「泉のセイレーン」のタラ・フィッツジェラルド、「スナッパー」のコーム・ミーニー、「ジム・キャリーのエースにおまかせ!」のイアン・マクニース、「フォー・ウェディング」のケネス・グリフィス、「バック・ビート」のイアン・ハート。なお、劇中の村人たちの多くがロケ地ウェールズの人々から選ばれ、物語さながらに丘の盛り土作業に従事したという。
1917年のある日曜。ウェールズのとある小村を二人のイングランド人が訪れた。ジョージ・ガラード(イアン・マックニース)とレジナルド・アンソン(ヒュー・グラント)、彼らはその地の“山”フュノン・ガルウの測量にやって来た技師だった。二人は“好色”モーガン(コーム・ミーニー)の宿屋に泊まるが、測量の噂はたちまち村中に伝わり、フュノン・ガルウの高さをめぐって話題はもちきり、賭けまで開帳される始末。フュノン・ガルウこそは、歴年、侵略者から村を守ってきた、村人の誇りなのだ。だが測量の結果、フュノン・ガルウは標高299メートル、“丘”に過ぎないことが分かり、村は騒然となった。“山”と認められるには、305メートルの標高が必要なのだ。集会所で、事態を話し合う村人たち。モーガン、そして彼と犬猿の仲のジョーンズ牧師(ケネス・グリフィス)の提案に、一同の見解は決した。一致団結“丘”を“山”にするのだ。翌朝、大作戦が始まった。まず、技師たちの車をわざとエンコさせ、足どめに成功。一方、老若男女、子供たちまで総出で、フュノン・ガルウの土盛りが始まった。鉄道までも操作して、足どめする村人たちに、お手上げとなるガラードとアンソン。挙げ句、ベティ(タラ・フィッツジェラルド)という娘まで現れて、色仕掛けで迫るが、そんな村人たちのすったもんだに、若いアンソンは心動かされていく。しかし、村人たちの奮戦むなしく、木曜、無情の雨が降り出し、盛り土は無惨にも流れ出してしまう。技師たちが現れてから一週間の日曜の朝、二つの奇跡が起こった。雨が止み、モーガンとジョーンズ牧師に対話が成立したのだ。今日が最後のチャンスだった。安息日だが、ジョーンズ牧師自ら、率先して最後の盛り土が始まった。盛り土を安定させるため、ラグビー場の芝生までが剥がされるが、教師デーヴィス(ガーフィールド・モーガン)ももはや何も言えなかった。今やアンソンまで村人と一つになり、盛り土を手伝っていた。日が暮れる頃、一見壮健だが実は年齢82だったジョーンズ牧師が倒れ、静かに息を引き取った。彼はその場で盛り土に葬られた。日は没し、測量は不可能、全ては水泡に帰したかに見えたが、この村を、ベティを愛し始めたアンソンの心は揺らいだ。結局、ベティと共に、フュノン・ガルウで日の出まで夜を明かすアンソン。翌朝、測量したアンソンは、フュノン・ガルウの標高が306メートルとなったこと、ベティと婚約したことを一同に告げた。ここに“山”が生まれ、一つの愛が成就した。この物語が、今でもウェールズの人々に語り継がれて、生きているのである。
Reginald Ahson
Betty of Cardiff
Morgan the Goat
George Garrad
Johnny Shellshocked
Reverend Jones
Twoumas Twp
Thomas Twp Too
Williams the Petroleum
Ivor the Grocer
Davies the School
Blod
Tommy Twostrokes
Sergeant
Mavis
Jones the JP
Evans the End of the World
Grandfather
Young Boy
Thomas the Trains
Girl in Classroom
監督、脚本
製作
エグゼクティブプロデューサー
エグゼクティブプロデューサー
エグゼクティブプロデューサー
エグゼクティブプロデューサー
撮影
音楽
美術
編集
衣装デザイン
字幕
[c]キネマ旬報社