ジェラール・ダーモン
Gaspard
童心を忘れない愉快な中年男二人組をめぐるハートフル・コメディ。監督は『モンド』(95、東京国際映画祭女性映画週間で上映)などのトニー・ガトリブ。音楽は「シェルブールの雨傘」などの巨匠ミシェル・ルグラン、録音は「ヌーヴェルヴァーグ」などの名手フランソワ・ミュジーがそれぞれ担当。出演は「おっぱいとお月さま」などのジェラール・ダルモン、「ベティー・ブルー」などのヴァンサン・ランドン、「赤い風車」「殺意の夏」などのベテラン老女優シュザンヌ・フロン、「パリのランデブー」のベネディクト・ルドワイヤンほか。
南仏、プロヴァンス。中年男のガスパール(ジェラール・ダルモン)とロバンソン(ヴァンサン・ランドン)は無二の親友同志。失業者の二人は海辺で廃屋を改造した軽食堂を開くのが夢。ある日ロバンソンは、海辺に“姥捨て”されてしまったジャンヌ(シュザンヌ・フロン)という老女と会い、家に連れてくる。彼は幼い頃母親に捨てられた過去があり、哀れなものを放っておけない性分だった。一方、妻に捨てられて以来、家族の絆を拒否していたガスパールだったが、ロバンソンの哀願に負けて、同居を許す。さて二人の仕事は、昼は廃屋の修繕、夜は泥棒稼業。二人は昔錠前屋だったのだ。3人の生活にも慣れていよいよ開店の日も迫った矢先、またトラブルが。ロバンソンが幼い娘を連れた未亡人ローズ(ベネディクト・ルドワイヤン)に一目ぼれしてしまったのだ。おせっかい焼きのロバンソンに怒るガスパールだったが、ふとしたはずみで、ローズはガスパールに思いを寄せた様子。だが、ロバンソンのことを思うガスパールは、二人の幸福のために海辺を後にするのだった。
監督、脚本
脚本
製作
撮影、音楽
美術
編集
録音
字幕
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