ブルース・ラ・ブルース
Bruse
カナダのアンダーグラウンド・フィルムの映像作家、「ノー・スキン・オフ・マイ・アス」のブルース・ラ・ブルースの長編第1作。ブルース扮する異端のゲイ・ポルノ・スターのドキュメンタリー形式をとりながら、エリザベス・テーラーの「バターフィールド8」、ブリジット・バルドーの「軽蔑」など、映画的引用、ハードなゲイ・ポルノのセックス場面を盛り込んだ多彩な内容が見どころ特別出演として、ニューヨーク・アンダーグラウンドの雄リチャード・カーンらが顔を見せる。
かつての異色ゲイ・ポルノのスター、ブルース(ブルース・ラ・ブルース)は、愛人で男娼のピアス(クラウス・フォン・ブルッカー)と失意の日々を送っていた。新進の映像作家グーギー(リザ・ラ・モニカ)は、そんなブルースを題材にセミ・ドキュメンタリーの製作をはじめる。どちらもこの作品をきっかけに名声を得ようとしたのだが、そんな関係が長続きするはずはなかった。ブルースは有名になっていく彼女が、作品を全て我が物にしようとするのが気に入らず、不満をつのらせる。グーギーはそんなブルースにはお構いなしに、彼が撮影したフィルムを自分の名義で公開したのに続いて、彼とは無関係なアート・ポルノ・フィルムの製作に乗り出す。そればかりか、ブルースの宿敵の俳優ジョニー・エグゼマ(マイキー・マイク)にフィスト・ファックされる尻の代役の相手に、当のブルースを起用し、彼に恥辱を与える。ペシミスティックになったブルースに関心を失ったグーギーは、ニューヨーク・アンダーグラウンドの映画作家リチャード・カーンに接近。ブルースは酒に溺れ、ついにはピアスも彼から離れた。グーギーはブルースのための回顧展を企画するが、時すでに遅し。マスコミの注目はグーギーにのみ集まり、ブルースには何の救いもなく、彼は「映画の続きを作るんじゃないの?」と悲痛な声を上げるのだった。
Bruse
Googie
Wednesday Friday
Jane Friday
Johnny Eczema
Pierce
Kate Ashley
監督、脚本、製作
製作
エグゼクティブプロデューサー
エグゼクティブプロデューサー
エグゼクティブプロデューサー
撮影
編集、音声編集
字幕
[c]キネマ旬報社