ジョニー・デップ
Raphael
家族に金を残すため、身を捨てる覚悟を決めたネイティヴ・アメリカンの男の最期の日々を描いたドラマ。監督・主演は「エド・ウッド」「デッドマン」などで活躍する俳優ジョニー・デップで、彼の監督デビュー作。脚本はグレゴリー・マクドナルドの原作を基に、デップと彼の実兄D・P・デップ、ポール・マクガドンが共同で執筆。製作はチャールズ・エヴァンス・Jr.とキャロル・ケンプ。製作総指揮は「クラッシュ」のジェレミー・トーマス。音楽はデップとは「クライ・ベイビー」「デッドマン」で共演したロック・アーティストのイギー・ポップがあたり、小さな役で姿も見せる。撮影はデップとは「アリゾナ・ドリーム」で組んだ「アンダーグラウンド」のヴィルコ・フィラチ。美術は同じく「アリゾナ・ドリーム」のミリェン・クレカ・クリャコヴィッチ。編集はパスケール・ブーバ。共演はデップと「ドンファン」で共演し、先住民問題の先駆者でもあるマーロン・ブランドが特別出演で姿を見せるほか、「ミ・ファミリア」のエルピディア・カリロ、「ロスト・ハイウェイ」のマーシャル・ベル、「依頼人」のフレデリック・フォレスト、「シュガー・ヒル」のクラレンス・ウィリアムス3世、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」のフロイド・レッドクロウ・ウェスタマンほか。
貧困な生活にあえぐネイティヴ・アメリカン。明日の糧を得るため仕事を探し続けるラファエル(ジョニー・デップ)は、さびれたビルの一室で、ラリー(マーシャル・ベル)という男に会い、謎の男マッカーシー(マーロン・ブランド)に引き合わされる。マッカーシーはラファエルに、人間を実際に殺す映像を見せるスナッフ・ムーヴィーへの出演と引き換えに、5万ドルを払うという取引を持ちかける。家族のために命を捨てる決意をしたラファエルはそれを受け入れ、三分の一の金を受け取って帰る。彼に残された期限は1週間。ふたりの子供フランキーとマルタのため、もらった金で庭に小さな遊園地をこしらえるラファエル。妻リタ(エルピディア・カリロ)は夫がまた犯罪で不正な金を得たと疑うが、やがて夫の真情にほだされていく。折しも村は大企業の買収を受け、追い立てが迫っていた。ラファエルは息子フランキーに自分に何かあったら家族を守れと言い聞かせた。祭りの日。近所の人も巻き込んで楽しくすごすラファエル。かつての犯罪仲間ルイス(ルイス・グズマン)が金を無心に来るが彼は追い返す。ラファエルは美しく装ったリタと最後の愛を交わした。翌日。薬でキレたルイスがいきなりリタと家族を襲ったことを知って怒るラファエル。彼はルイスを襲い、乱闘の末彼を殺した。血まみれになったラファエルは老父(フロイド・レッドクロウ・ウェスタマン)の元を訪れ、池で身を清め、それまで拒否していた先祖伝来の瞑想に入ろうとする。最期の日の前日。ラファエルは村を見守るストラットン神父(クラレンス・ウィリアムス3世)をたずね、懴悔の後、自分が身を捨てることで得た金5万ドルで家族と村を救ってくれと嘆願する。最期の日の朝。ラファエルはいつものように子供たちと妻に口づけし、待っていた神父の見送りを受けて、静かに村を去り、死に場所であるビルの一室へ向かうのだった。
Raphael
McCarthy
Rita
Larry
Sir Lou
Father Stratton
Lou Jr.
Luis
Frankie
Marta
Papa
Man Eating Bird Leg
監督、脚本
脚本
脚本
原作
製作
製作
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音楽
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