ラジニカーント
Yajaman
美しき妻への愛を胸に、悪党に立ち向かう正義漢の活躍を描いた娯楽スペクタクル。「ムトゥ 踊るマハラジヤ」「頭目」のインドの国民的映画俳優“スーパースター”ラジニカーントが、同作の人気女優ミーナと初共演した記念すべき一作で、「踊るマハラジャ2」と題されているが、実際には「ムトゥ」以前に製作された。監督・脚本・歌詞はR・V・ウダヤクマール。製作はA・サラヴァナンとM・バーラス・ブラマニアン。音楽は「ボンベイ」「アンジャリ」のイライヤラージャ。東京国際ファンタスティック映画祭98でも上映された。
正義漢のヤジャマン(ラジニカーント)は、悪行のかぎりを尽くす極悪非道な悪党ワッラワラーヤン(ナポレオン)と村の指導者の地位を宿命のライヴァル同士として争い続けていた。村の祭典である牛車レースで見事な勝利をおさめたヤジャマンは、村でいちばん美しい乙女ワイティーシュワリ(ミーナ)を妻に迎えた。幸せな日々が続くかにみえたが、なんとワッラワラーヤンはヤジャマンの跡継ぎを絶やそうとして、ワイティーシュワリを毒殺してしまうというおそるべき復讐の手段に出た。愛しき妻を無残に殺され悲憤に暮れたヤジャマンは、かくして卑劣きわまりない敵ワッラワラーヤンヘの怒りを爆発させ、彼を打ち倒し、妻の仇をとるのであった。
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