ウルリク・トムセン
Christian
大資本家の還暦パーティで暗い過去が暴かれていく衝撃的な家族ドラマ。デンマークの映画運動体〈ドグマ95〉の第1回作品。監督・脚本・原案は『偉大なるヒーローたち』(96、日本未公開)のトマス・ヴィンダーベア。製作はビアギッテ・ハル。共同脚本はモーウンス・ルコー。撮影はアンソニー・ダット・マントル。音楽はラース・ボー・イェンセン。録音はモーテン・ホルム。編集はヴァルディス・オスカースドゥティル。出演はウルリク・トムセン、ヘニング・モリツェン、ビアテ・ノイマン、トマス・ボー・ラーセン、パプリカ・ステーン、ビャーネ・ヘンリクセン、トリーネ・ディアホルム、ヘレ・ドレリスほか。98年カンヌ国際映画祭審査員賞、ニューヨークとロサンゼルスの批評家協会外国語映画賞を受賞。
今日はデンマークの鋼鉄王であるヘルゲ(ヘニング・モリツェン)の還暦を祝うパーティーだ。息子クリスチャン(ウルリク・トムセン)、娘ヘレーネ(パプリカ・ステーン)、その弟ミケル(トマス・ボー・ラーセン)と妻メッテ(ヘレ・ドレリス)など、彼の親族や友人が壮麗な屋敷に次々と集まってくる。しかしミケルはウェイトレスのミシェル(テレーセ・グラーン)と不倫中。さらにクリスチャンの双子の妹リンダは数カ月前自殺していたなどの、不穏な事実がそこにはあった。やがて祝宴が始まる。ところがほぼ全員が着席し宴もたけなわの頃、スピーチを要請されたクリスチャンは突然、自分と亡きリンダは幼い頃、父ヘルゲにレイプされていたと語り出す。この家の事情に精通している料理長のキム(ビャーネ・ヘンリクセン)はクリスチャンの覚悟を理解し、ウエイトレスに客全員の車のキーを盗み出しておくように命じた。しばらくして、ヘレーネの新しい恋人であるバトカイ(バトカイ・ダキナー)も遅れて到着する。だが黒人である彼を保守的な周囲の人間は快く思わない。そして乾杯の音頭の時。退席していたクリスチャンが席に戻り、再び父を罵倒する。客たちは帰ろうとするが、車のキーがなくて帰れない。気を取り直して今度は母エルセ(ビアテ・ノイマン)がスピーチを始めるが、再びクリスチャンが現れ父の罪を責める。一方、ミケルはバトカイに敵意をつのらせ、人種差別の歌で彼を揶揄したりしていた。深夜になり、今度はヘレーネがスピーチ。彼女はさっき発見したばかりのリンダの遺書を読み上げる。そこには、父から受けたレイプのトラウマに悩まされていた彼女の赤裸々な感情が記されてあった。祝宴は終わった。そして翌日の朝食会。最後の威厳を持って、ヘルゲがスピーチをした。自分の過ちを認め、しかし子供たちを愛していると……。
Christian
Helge
Michael
Helene
Elsa
Pia
Mette
Michelle
司会
Kim
Gbatokai
受付係
Birthe
監督、脚本、原案
脚本
製作
撮影
美術
編集
録音
字幕
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