マデリーン・キャロル
Linda_Gray
「勝鬨」「将軍暁に死す」のマデリーン・キャロルと「楽天伯爵」「ある雨の午後」のフランシス・レデラーが主演するもので、「歌へ陽気に」のミッシャ・オーアが共演する。原作はアデレード・ヒールブロンが書卸し、脚色には「クレイグの妻」「ギャングの家」のメアリー・C・マッコール・ジュニアが当たり、「三角の月」「生活への道」のエリオット・ニュージェントが監督した。助演者は「大学の人気者」「航空十三時間」のグレイス・ブラッドリー、「第七天国(1937)」のヴィクター・キリアン「名を失える男」のJ・C・ニュージェント、チャールズ・ウォルドン等である。
バーンズ・ダンカン法律事務所を経営しているサンフランシスコの富豪E・J・バーンズは持病の心臓病で急死した。遺産は唯一の肉親たる甥のジミイに譲られるものと思われたが、驚くべし、遺産四百万ドルは故人の女秘書リンダ・グレイに贈られたのである。リンダがジミイに片恋を捧げていること、ジミイが彼女を全然問題にしていないことを知る故人は、甥の放逸を改めさせるにはリンダの誠実に頼るほかないことを知っていた。リンダはジミイを真人間にし、自分を愛させる目的でジミイは遺言状に意義申請の訴訟をして四百万ドルを取り戻す心算なので、彼女がインチキ屋に金を巻き上げられたり、金を狙う結婚魔に乗ぜられるのを防ぐためにニューヨークへ追って行き、リンダの秘書となった。果せるかな、国際的結婚魔として有名なモンティニー男爵は、四百万ドルと美貌とを兼備するリンダに有頂天になって付きまとい始めた。一方ジミイと昵懇のコーラス・ガールのコニイ・マアロウは、これもジミイが四百万ドルを取り戻すだろうという見込みで、彼の跡を追ってニューヨークへやってきた。リンダはジミイの身辺に相も変わらずコニイがいること、しかもジミイが磨きあげたリンダの美には気もとめぬげにコニイを愛しているらしいこと、に業腹を立てて男爵と親しくして見せた。しかし、リンダのそばに毎日居てジミイは知らぬ間に彼女を愛し始めていたので、ある日ついにリンダと口論してしまった。彼はリンダの秘書を辞職してレイノルズ判事の事務所に勤めるというのだ。彼が本当に働く気になったのを知ったリンダは喜んで四百万ドルを彼に献上しようと計ったがかかる小細工をしていたことに立腹したジミイはリンダを罵倒した。リンダは彼を愛してくれないと諦めて、男爵と結婚するために市役所へ出掛けた。ジミイは初めて自分が愛するのはリンダだと気づいて跡を追い、危ない所でリンダを男爵から奪って抱いたのである。モンティニー男爵は商売人らしく綺麗にリンダを諦めて、早速銑鉄成り金の跡継ぎの肥っちょの令嬢に乗かえて、攻め落としに取りかかった。
Linda_Gray
Jimmie_Barnes
Baron_Rene_de_Montigny
Connie_Marlow
City_Clark
License_Clerk
Alexander_Duncan
E._J._Barnes
Judge_Reynolds
Dabney
Dibbs
監督
原作
製作
撮影
編集
脚色
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