タイロン・パワー
Steve_Leyton
「勝鬨」「四つの恋愛」のタイロン・パワー、「ラモナ(1936)」「四つの恋愛」のロレッタ・ヤング、「銀盤の女王」「四つの恋愛」のドン・アメチが主演する映画で、監督には「限りなき旅」「支那海」のテイ・ガーネットが当たった。原作はウィリアム・R・リップマンとフレデリック・ステファニが書卸し、「バーレスクの王様」のハリー・テュゲンドとジャック・イェレンが協力脚色したもの。助演者は「東への道」のスリム・サマーヴィル、「膝にバンジョウ」のウォルター・カトレット、「勝鬨」のジョージ・ソンダース、ダッドリー・ディグスその他で、撮影は「二国旗の下に」「膝にバンジョウ」のアーネスト・パーマーの担任である。
富豪の令嬢トニイ・ゲイストンはフランスの伯爵アンドレ・ド・ギヨンとの婚約を発表して世人を驚かした。ニューヨークの新聞は一斉に両人の恋愛についてあることないことを書き立てたが、中にもエキスプレス紙の腕利探報記者スティーヴ・レイトンは編集長マーティン・キャナヴァンの命を受けて、手きびしくトニイのことを素ッぱ抜いた。これに憤慨したトニイは何とかしてスティーヴに復讐してやろうと思う。まず第一に彼女は伯爵との婚約を解消した。そしてスティーヴの知らぬ間に彼と婚約した旨を他の諸新聞に発表したのでスティーヴはたちまちキャナヴァンにクビにされてしまう。トニイは更に他の新聞に「富豪の令嬢トニイ、婚約の新聞記者に百万ドルを与う」等々と矢継早に発表するので、さすがのスティーヴも弱ってしまい取消しを要求しようと彼女の後を追っかけている内に、トニイは自動車事故を起こして田舎の留置場に入れられる。後を追って来たスティーヴが良い特ダネとばかりにキャナヴァンに電話し再び復社を許されると、トニイは策を弄して田舎判事ハートを欺きスティーヴを窃盗罪で留置させる。押寄せて来た新聞記者にトニイは、スティーヴが一刻も別れたくないと後を追って隣りに留置されたのだと語ったので、このことが又新聞に大きく発表されスティーヴは再びクビになる。やっと釈放されるとトニイは友人ロイス・ウェストコットと伯爵が結婚することを聞き、伯爵の結婚は財産目当てであることを暴露してロイスを救ってやる。こういう事件が次から次へと起こっている間にいつしかトニイとスティーヴは真実の恋に落ち、二人は本当に結婚することになった。
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Penrod
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