キャロル・ロンバード
Anne_Holt
「ボレロ」「白い肉体」のキャロル・ロンバードが主演する映画で、「ブルースを唄う女」と同じくグレイス・パーキンスが書いた物語を「名門芸術」「女は真っ平(1931)」のガートルード・パーセルが脚色し、「女性暴君」のウォルター・ラングが監督にあたり、「青空天国」「十三日の殺人」のジョセフ・オーガストが撮影している。助演者は「女性二重奏」「男の一生」のライル・タルボット、「青空天国」「戦時特派員」のウォルター・コノリー、「ナイトクラブの女」「十三日の殺人」のルーセルマ・スティーヴンス、「カイロの一夜」「ホワイト・シスター(1933)」のルイズ・クロッサー・ヘイル、「秘密」「豪華船」のC・オーブリー・スミス、「肉の蝋人形(1933)」のアレン・ヴィンセント等である。
大富豪セドリックの孫にあたるアン・ホルトは、祖父が取り決めた花婿候補者カーロス公爵との見合かたがた欧州漫遊の旅に赴き、その帰途の船中で、トニー・ゲイジという青年と恋し合う仲となる。トニーはセドリックの法律顧問をしている弁護士事務所に勤めている青年法律家で、アンを思いながらも身分が釣り合わないため、彼女を避け様と努める。アンはニューヨークに帰ると父のビルにトニーを心から愛している旨を告白する。亡くなったアンの母親はその父セドリックの望みに背いてビル・ホルトと結婚したので、セドリックは未だにビルを憎み、ビルの母親のホルト老婦人をも嫌っている。ビルはアンの告白を聞くと早速トニーを招待して晩餐を共にしたが、ビルとトニーは意気投合し、アンとトニーは父と祖母の後ろ盾を得て婚約する。ところがビルが頭取をしている銀行は破産の運命に瀕していて、不況の折からセドリックを除いては助け手がない。セドリックが助けねば銀行は破産、父ビルは背任の罪となることをしったアンは、祖父が選んだカーロスと結婚する他に途なきを悟って涙をのんでトニーに愛想尽かしをする。ビルは娘の悲しい決心を知るや、カーロスとの結婚式の前夜アンとトニーを結婚させ、その幸福を祈り、商用と偽って単身飛行機を操縦して出発し故意に山腹に衝突して自殺し、保険金で銀行の負債が片付く様に計らったのである。
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