ジーン・ミューア
Lois_Johnson
「相寄る魂」「地獄の市長」のアーチー・L・メイヨが監督に当たった映画で、「世界は還る」「今日の男性」のジーン・ミューア、「四十二番街」「母」のジョージ・ブレント、「流行の王様」「今日の男性」のヴェリー・ティーズデールが共演するもの。原作にはメアリー・マッコール・ジュニアが書き脚色にも自ら当たった。撮影は「夫の日記」「五十六番街の家」のアーネスト・ホーラーの担当である。助演者は「五十六番街の家」「猫目石怪事件」のジョン・ハリデイ「ジンギスカンの側面」のチャールズ・スターレット、新人ジョーン・ウィラー、「スター悩殺」のラッセル・ホプトン、アーサー・エイルスワース、ヴァージニア・ハモンド等である。
ロイス・ジョンソンは、紐育ブロードウェイの花形女優ヘレン・ワルブリッヂの娘であった。母親ヘレンは娘に自分の女優生活を見せては教育に良くないと言う心づかいと、娘だけは、自分の様な生活を指せたくないと言う親心から、上流の子女のみを預かる女学校の寄宿舎に預けて置いた。ここに、宣伝広告事業に敏腕を振って興行会に評判なスチュワート・マクリスターと言う男があった。彼はある夜ヘレンから鍵を貰ってヘレンのアパートに行くと、そこにロイスがいた。彼女は寄宿舎に流行病が流行始めたので、急に家に帰され、母に通知する事が出来なかったので、管理人に鍵を借りて入っていたのだと説明し、彼女にとってはスチュアートは、初めて会った異性なだけに、非常にひとなつこく話し掛けた。スチュアートは、この美しく純真な娘に、異常な興味を覚えたが、彼の気持ちは、彼女の処女性に対して兄の妹に対する様な親しみの込められたものであった。ヘレンは、娘を上流の家庭の婦人にしたいとの念願から、娘の披露会の席上で、彼女をブルジョアの息子ラッセル・グレイに紹介する。世の中を全く知らぬロイスは、ラッセルに初めて接吻されてすぐ婚約してしまった。ラッセルは、極人の良い坊ちゃん型の男であった。彼は、婚約の発表と共に、ロイスを自分の家に伴って行き、そこで一週間ほどの日を、おくらるる事にした。所がラッセルの親たちは非常に貴族的--- 保守的で、ロイスの言動は1つ1つ彼らの非難の的となるのだった。ロイスはこの頑な家風に不満を感じずにはいられなかったが、頼りにする未来の夫ラッセルは、上流家庭の主婦になるには自分の母の様でなければならないと言うのみで、彼女は耐え兼ねてスチュアートに電報を打ち、近くのホテルで落ち合い、カヌー遊びで半日を過ごし、雨に降られて帰宅した。ラッセルの家庭では、そうした彼女の行為を許す筈がなく、声高く非難した。ロイスは、自分が後ろめたい事をした覚えがないので、大騒ぎをする人々の心が判らず、ついに婚約を解消して、スチュアートに伴われて帰宅した。ヘレンは、娘が金も地位もあるラッセルとの婚約を破ったことを非常に怒って、スチュアートと自分の関係を話して、ロイスに改心を求めるが、ロイスはそれに耳を貸さなかった。そればかりではなく、人の世の醜さと言うものを知ったロイスは、決然と母のアパートを出るのだった。するとスチュアートはその後を追っていき、彼女への彼の愛が真実なものである事を語った。ロイスは初めて自分の彼に対する感情が愛である事を知ったのである。
Lois_Johnson
Sruart_McAllister
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Russell_Gray
Austin_Sterens
Eph
Mrs.Gray
Chet
Secretary
Barbara
Margaret
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