ジョン・ボールズ
Pierre_Birbeau
最初に発声映画化されたオペレッタで原作はオットー・ハーバッハ氏、ローレンス・シュヴォブ氏、オスカー・ハマースタイン第二世、シグモンド・ロンバーグ氏、フランク・マンデル氏が合作したものでかつてブロードウェイで好評を博した。「未熟の人」「特急黒ダイヤ」のハーヴェイ・ゲイツ氏がこれを脚色し「恋の勝馬」「紐育狂想曲」のロイ・デル・スース氏が監督、「ノアの箱船」「栄光」のバリトーン歌手ジョン・ポールズ氏と舞台出のカーロッタ・キング嬢で、「速成離婚術」のジョニー・アーサー氏、「コンサート」のジョン・ミルジャン氏等が助演している。
モロッコに於けるフランス派遺軍の司令官ビルボォ将軍は原住民に対しては親和主義を以て望む心組であったが、前任のフォーテーン将軍が原住民を奴隷視して酷遇したので、土兵が蜂起し砂漠中に根拠地を置いて時々仏軍に反抗するので、ビルボォ将軍はその憔慮していた。将軍にはその他に心痛があった。それは息子のピエールが半ば知的障害者となってしまったことである。しかしピエールは決して本当に愚か者ではなく、実はモロッコ土兵を指揮して、フランスに原住民待遇改善を要求している怪人物レッド・シャドウであった。ピエールは従妹に当たるマルゴオを愛していたが、彼女は固より愚かしげな臆病者に好意を示さなかった。前任将軍の息子フォンテーン大尉も彼女に恋していたがマルゴオは彼には何かしら虫の好かぬとことがあるように感じられるのだった。ある日レッド・シャドウは仏軍屯営を襲い、帰って逃場を泣くしピエールの部屋に飛込んでピエールの姿に戻った。その様を寝床の影から原住民娘のアズーリが目撃していたのをピエールは気付かなかった。その後もピエールはレッド・シャドウに変装してマルゴオに胸の中を打明けた。彼女はレッド・シャドウの男らしさに心を惹かれた。ある日砂漠の或る集落の酋長がマルゴオを拐したことを知ったレッド・シャドウは直ちに彼女を奪返し、折しも大騒ぎをしている仏軍屯営に伴い帰る。フォンテーン大尉に恋しているアズーリは大尉が恋想しているマルゴオがいなくなったので喜んだ間もなく、彼女がレッド・シャドウの連れられて来たので失望し、遂にレッド・シャドウがピエールであることを告げる。ピエールは臆せず己が胸中を披露して父将軍の理解を求めた。且つ驚き且つ喜んだマルゴオがピエールの腕に抱かれたことは言うまでもなかろう。
Pierre_Birbeau
Margot
Susan
Benny_Kid
General_Birbeau
Captain_Fontaine
Azuri
Clementina
Pasha
Sid_El_Kar
Hasse
Rebel
監督
原作
原作
原作
原作、音楽
原作
撮影
編集
脚色
[c]キネマ旬報社