ジーン・ハーロウ
Carol_Clayton
「空駆ける恋」「サンフランシスコ」のクラーク・ゲーブルと「座り込み結婚」「結婚クーデター」のジーン・ハーロウが主演する映画で「サンフランシスコ」のアニタ・ルースと「豚児売り出す」のロバート・E・ホプキンスとが協力して脚本を書き卸ろしし「結婚クーデター」「嵐の三色旗」のジャック・コンウェイが撮影した。主役二人を助けて「我は海の子」「椿姫(1937)」のライオネル・バリモア、「踊る海賊(1936)」「逢瀬いま一度」のフランク・モーガン、「呪われた女」のウォルター・ビジョン、「港に異常なし」のユウナ・マーケル、「海の魂」のジョージ・ザッコ、「ジョージ・ホワイツ 1935年スキャンダルス」のクリフ・エドワーズ等が出演してい。
競馬の中心地として有名なサラトガのブルックデール飼育場はフランク・クレイトンの所有物で、競馬界屈指のものであったが、フランクの事業失敗から不振のどん底にあった。彼は馬券屋のデュークに多額の借財をしていたが、欧州にいる娘カロルから、若い米国の富豪ハートレイ・マディスンと婚約した旨を電話で知らせて来たので、気の早いフランクの老父は事業の更生を夢見て非常な喜びであった。しかしフランクは借金返済として断るのを押して無理に飼育場をデュークに渡した。カロルは競馬シーズン直前に、許嫁を連れてサラトガに帰ってきた。彼女は一介の馬券屋であるデュークを眼中におかなかったけれど、彼は初対面で彼女の美しさに心をひかれた。フランクは競馬場で持病の心臓麻痺で死んだ。カロルは父の借金返済のために祖父の愛馬ムーン・レイ号を競売に附したのが、許嫁のマディスンに14 500$で売れたので、彼女はその金を競馬に賭け、大金を手にする考えであった。フロリダの競馬場に行く途中、デュークは汽車の中でカロルに向かい、もしマディスンを呼び寄せて自分と賭を競わせてくれれば返礼すると提案したので彼女は非礼をなじって彼を追払った。デュークは直ちにニューヨークへ急行し、マディソンにカロルが病気だと告げたので、彼はデュークと共に医者を連れてフロリダの彼女の許へ飛行機を飛ばせた。ところが医者はカロルの病気は恋病から来た神経衰弱で、側の者は余り近寄らぬ方がいいと言うので、マディスンは帰るつもりで別れの挨拶に行った。その時先に訪問していたデュークは長椅子の下に隠れて、彼を引き留めようと脅したのでカロルはマディスンのニューヨーク行きを引き留めた。いつしかデュークを愛するようになったカロルは、二人協力して競馬のたびにマディスンを負かしたが、婚約を破棄する旨をデュークに知らせたところ、次の大競馬までは不可ないと言われ、彼の欲張りに腹を立て、次の競馬ではデュークの裏をかいて彼を破産させようとした。ところが大激戦の末、デュークの賭けた馬が勝った。あんな手段を採ったもののデュークを愛していたカロルは彼の勝運を喜び、二人の仲を知ったマディスンは憤然として婚約を破棄したのである。
Carol_Clayton
Duke_Bradley
Grandpa_Clayton
Jesse_Kiffmyer
Hartley_Madison
Fritzi
Tip
Dr._Beard
Frank_Clayton
Rosetta
Dixie_Gordon
Hard_Riding_Hurley
[c]キネマ旬報社