監督
1977年のデイヴィッド・リンチ長編初監督作品「イレイザーヘッド」に13万枚もの画像修整を加えたデジタル・リマスター版の公開に伴い、リンチの未公開作品を集めた特集上映。ペンシルヴァニア・アカデミー・オブ・ファイン・アーツ在学中に制作された短編映画や、会員制サイトのために制作された短編、アニメーションなどが上映される。本作は1967年にリンチが制作した短篇映画である。
ストーリー
「ペンシルバニアの美術学校に通っていた時のことだ。毎年、学年末に自由課題の絵画や彫刻のコンテストがあった。ある年のこと、私は黒地を課題として、庭の絵を…緑色の庭の絵を描いていた。黒地のバックから緑の植物が現れるんだ。分かるかな、深緑が黒地から出てくるんだ。絵を凝視している時、風の音が聞こえ、絵が微妙に動くのを感じた。この時ひらめいたんだ。動く絵に音をつけたらどうなるかって。そこで造形されたスクリーンに動画を映写させるアイデアを、自由課題のコンテストに出した。そこで2畳ほどの大きさのスクリーンを作り、そこに私が制作した1分ほどの動画を映写させ、サイレンをループした音も一緒に鳴らした。」(デイヴィッド・リンチ談)