優れた“生の芸術”をデジタル映像で映画館に配給するサービス“Livespire”として、演劇集団キャラメルボックスによる“2009ハーフタイムシアター”の公演を収録。少年の不思議な体験を描くファンタジー。原作は、『夜のピクニック』の恩田陸による『大きな引き出し』。脚本・演出は、成井豊と真柴あずき。
ストーリー
小学4年生の春田光紀(畑中智行)には、読んだものを“しまう”という特殊能力があった。光紀は古事記、枕草子、平家物語など、どんなものでも1度読んだだけで、完璧に暗記できてしまうのだ。実は、光紀の両親や、中学1年生の姉・記実子(岡内喜美子)にもその能力があった。記実子は最近、シェイクスピアの原文を暗記するのに凝っている。ある日の放課後、光紀は自宅への帰り道で、1人の老人と出会う。そして光紀は、老人と奇妙な友情を育む。しかし老人は体調を崩し、病院に入院してしまう。光紀は慌てて病院に駆けつけ、老人の肩を支える。すると、光紀の中に、様々なイメージがドッと流れ込んでくる。それは70年に及ぶ、老人の人生の記憶だった。
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