紳士酒場
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紳士酒場

1931年公開
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ブロードウェイで好評を博したプレストン・スタージェスの原作舞台劇から「母性」「猫は這い寄る」のグラディス・レーマン映画脚本に書き改め「母性」のジョン・M・スタールが監督に当たり、「新聞街の殺人」「魔人ドラキュラ」のカール・フロイントが撮影したもので、主なる出演者は「影を売る男」「忍びよる心」のポール・ルーカス、ユ社売出のシドニー・フォックス、「街の令嬢」「インスピレーション」のルイス・ストーン、ジョージ・ミーカー、ウィリアム・リッシアルディ、シドニー・トーラーなどの面々である。

ストーリー

粋人デムプシー判事はある夜、イタリア人タマソの経営する酒場を訪れた。判事の前にほろ酔い加減のイサベル・パリーという娘とその許嫁ヘンリー・グリーンが入ってきたので判事はイサベルに忠告する。ところがヘンリーは返って判事に反抗した。その時、入ってきたのがタマソの昔の主人で今日ではオペラ歌手として人気のある俗称ガスこと、ディ・ルヴォ伯爵。このガスの風貌にイサベルは魅せられてしまい好感を示した。若いヘンリーはいよいよ不快になって当たり散らすのでとうとう、警官ミュリガンに引致されてしまう。イサベルはガスにまねかるるまま彼のアパートに行こうとしたので、かねてガスの女に対する不行跡を知っている判事はそれとなく注意するが南部生まれの熱情的な彼女は酒場と同じ建物にあるガスの部屋に赴いてしまう。このイサベルの邪心のない態度はいたくガスの心を動かした。そしてその気持ちは忽ち恋に変わって行った。彼女の純潔を汚すのを恐れたガスはいままで女性に対してとって来たような遊戯的な手段もとりかね判事の部屋で夜を明かす決心までするに到った。翌朝、イサベルの身を心配した判事は彼女に怪我のないうちにと思って早く自宅へ返らせようと姿を現す。イサベルもまたガスが自分を愛さぬものと思いこみ、丁度留置を解かれて返って来たヘンリーが彼女の許しを乞うのでイサベルはやはり自分の相手はこの男と半ば諦めながらヘンリーと接吻する。そして折柄、愛を表しに現れたガスを彼女は却けたのである。ガスはイサベルが自分の本当の気持ちも知らず、ただ前夜の約束を違えた理由だけで信用しようとしないのを悲しく感じた。イサベルはヘンリーに伴われて行くこととなった。ガスは憂欝な面持で沈んでいた。彼の気持ちが判るとともに余りに気の毒になったのでデムプシー判事はガスを元気づけるために一献傾けようと言い出した。が、二人がアパートに入った時、彼等は泣き伏しているイサベルの姿を発見した。かくてガスは愛人を再び己が腕に抱いたのである。

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作品データ

原題
Strictly Doshonorable
製作年
1931年
製作国
アメリカ
配給
大日本ユニヴァーサル社
初公開日
1931年
製作会社
ユニヴァーサル映画


[c]キネマ旬報社