人類の戦士
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人類の戦士

1932年公開
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「国際盗賊ホテル」に次ぐロナルド・コールマン主演映画で、「本町通り」「バビット」と同じくシンクレア・ルイス作の小説を「怪紳士」「曳かれゆく男」等のコールマン映画の脚色者シドニー・ハワードが脚色に当り、「大空の闘士」「餓鬼娘」のジョン・フォードが監督し、「海賊(1931)」「即興恋愛詩」のレイ・ジューンが撮影した。「マデロンの悲劇」「武器よさらば」のヘレン・ヘイズがコールマンの相手役を勤め、「百万円貰ったら」「頬は薔薇色」のリチャード・ベネット、「シンガポール航路」のA・E・アンソン、「愛に叛く者」のマーナ・ローイ、「街の風景」のラッセル・ホプトン及びデイヴィッド・ランドー、クラレンス・ブルックス、アレック・B・フランシス等助演。

ストーリー

これは、その生涯を社会のために、その愛を一人の女のために捧げた男の物語である。マーチン・アロウスミスが主人公の名である。孤児の境涯に人となった彼は、医学を志した。医学によって人生の真理を探究しようというのが彼の念願だった。彼が少年時代の希望を抱いて、細菌学の大家ゴットリーブ教授の前に現れたのは中西部の医科大学生としてだった。教授はこの青年アロウスミスが、科学者としての天分を持っていることを認め、愛弟子として指導した。やがて彼は恋をした。女はリオラという優しい気質の看護婦だった。初めて病院の廊下で二人が会った時、すでにアロウスミスはこの女のために全生涯の愛情を捧げることを決心していたかも知れない。二人は愛し合った。だからこそ、アロウスミスの恩師ゴットリーブ教授がニューヨークのマクガーク研究所に招聘された時彼は助手として教授から同行を懇望されても、彼は謝絶しなければならなかった。彼はリオラとの結婚生活を考えなければならなかった。研究所の一助手としての僅かな収入では、結婚などは思いもよらなかったのでアロウスミスは一応、科学者としての将来を断念したのである。結婚したアロウスミスはリオラの故郷である南ダコタ州の一寒村に開業医としての生活を始めた。しかし一村医として彼の科学者としての天稟が埋められる筈はなかった。村に家畜の疫病が流行した時、彼は寝食を忘れて病源の研究と療法とを研究し、その結果を発表した。その論文がマクガーク研究所に認められ、アロウスミスは招聘されてニューヨークへ赴いた。しかし宣伝好きの所長タップ博士と学者肌の彼は相容れず、二年の間何一つの研究も完成出来なかった。失望の彼を慰めるのはリオラの愛情のみだった。西印度諸島に黒死病が流行した時その療法を研究すべく、アロウスミスは恩師に鼓舞され、ソンドリュウス博士とともに赴いた。リオラも夫に随行した。二人は相別れていられなかったのだ。黒死病をアロウスミスは征服した。しかしソンドリュウス博士が先づ倒れ、アロウスミスが愛のすべてを捧げたリオラも犠牲となった。科学者として最高の栄誉を得ても喜んでくれる妻は亡き人となった。しかも彼がニューヨークに着くと同時に恩師ゴットリーブ博士も世を去った。彼は研究所の華かな歓迎会を蹴って、人類の闘士としての研究に推進し続けるより他はなかった。

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作品データ

原題
Arrowsmith
製作年
1932年
製作国
アメリカ
配給
ユ社支社
初公開日
1932年
製作会社
ユナイテッド・アーチスツ映画


[c]キネマ旬報社