ルディ・ヴァリー
Skip_Houston
「乾杯の唄」主演のルディ・ヴァリーが主役を演じる音楽映画で、相手役は「Gメン」「生活と恋愛」のアン・ヴォーザークが勤める。監督は「生活と恋愛」「紅唇罪あり」のアルフレッド・E・グリーンで、脚本は「流行の王様」のカール・エリクソン、「運ちゃん武勇伝」のウォーレン・ダフ及びジェリー・ウォルドが共同して書き下ろしたもの。助演は「彼の第六感」「虹の都へ」のネッド・スパークスを始め、「Gメン」のロバート・アームストロング、「運ちゃん武勇伝」のアレン・ジェンキンス、「豪華船」のアリス・ホワイトその他で、撮影は「生活と恋愛」「電話新選組」のジェームズ・ヴァン・ツリースの担当。なお「ボクは芸人」のヘレン・モーガン、ルディ・ヴァリーのコネチカット・ヤンキース管弦団、フランク・アンド・ミルト・プリトン管弦団が特別出演して各特色を発揮している。
歌手としてバンドの指揮者として有名なスキップ・ヒューストンは、シカゴのあるナイトクラブに出演した時、そこのスターたる踊り子ボニイ・ヘイドンよりも一段大きく宣伝された為に、ボニイは不服でスキップに当たり散らした。しかし彼女の美貌と達者なダンスに魅惑されたスキップは、紐育でビリイ・マディソンのフォリーズに出演契約を結んだ時、マディソンを口説いてボニイを招待させた。ところがボニイのマネージャーのネルソンは招待の電報をお先に失敬して読み、紐育で舞台に立てる様に売り込んでやったと恩を被せた。行ってみるとスキップと一緒に舞台に出るのだったので、ボニイは依然スキップに反抗を続けた。その後スキップは葉巻屋のセルツァ兄弟のラヂオ広告放送に雇われる事となったので、今度はボニイを歌手としてセルツァ兄弟に雇わせた。所がダンス程には彼女の歌は上手くないので、ラジオ・ファンには不評だった。そしてスキップの取り返しも効果無く、彼女は首になった。それをボニイに惚れているネルソンは彼女がラヂオ出演を機としてスキップと和解し恋しあっている仲を割く好機とばかりに、スキップがボニイを首にさせたのだと言った。これで再びスキップと決裂したボニイはその後ラヂオ・スケッチに出演して人気を得たが相手役が怪我したために失業してしまう。スキップはその頃カリフォルニアに招かれて行くことになったが、彼が出立する日に、慈善演奏会がありボニイはネルソンの勧めで出演する。そこにはスキップも来ていて、彼が始終彼女を支持していた事をラヂオ記者に聞かされて初めてネルソンの差し金を気付いたボニイは、あらためてスキップと和解し、相携えてカリフォルニアへ赴いたのである。
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