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マリエル・ヘミングウェイ
Dorothy
1980年の『プレイボーイ』誌のプレイメイト・オヴ・ザ・イヤーに選ばれた金髪グラマー女性ドロシー・ストラットンの衝撃的な死を基に、その死の真相を描く。製作はウォルフガング・グラッテスとケネス・アット、監督・脚本は「オール・ザット・ジャズ」のボブ・フォッシー、原作はテレサ・カーペンター、撮影はスヴェン・ニクヴィスト、音楽はラルフ・バーンズ、編集はアラン・ハイムが担当。出演はマリエル・ヘミングウェイ、エリック・ロバーツ、クリフ・ロバートソン、キャロル・ベイカー、ロジャー・リースなど。パナビジョンで撮影。
1979年、バンクーバー。ドロシー・ストラットン(マリエル・ヘミングウェイ)は、学生生活を終えて、デイリー・クインのカウンターで働く、平凡な女の子だった。ところが、そんな彼女に目をつけた男がいた。定職をもたず、自分の容貌のいいことを利用して女をひっかけるポール・シュナイダー(エリック・ロバーツ)だ。ドロシーも、シュナイダーの標的になったのだ。しかし、ポールは、ドロシーに対しては本気になった。ドロシーの母(キャロル・ベイカー)や弟妹たちに自分をきちっと紹介するドロシーのまじめさや彼女の天性の明るさが、暗い青春を過ごして来たポールにこれまでにない安らぎを与えていたのだ。そんな頃、以前にポールが送ったドロシーのポートレート写真が、『プレイボーイ』誌のオーナーであるヒュー・へフナー(クリフ・ロバートソン)氏の目にとまり、プレイメイトのテストを受けるように勧められた。そして彼女は1人ロスに出て、有名なプレイボーイ・マンションの一員となった。ポールは、すぐに後を追いドロシーにつきまとい、ついには結婚を迫った。純真なドロシーは、ヘフナー氏らの反対を押し切って結婚した。ドロシーの稼ぎがいいことにベンツを乗り回し、プレイボーイ・マンションに出入りし、他のプレイメートたちにもチョッカイを出すことに欲を出すポール。しかし、ポールの出すぎた態度は周囲のひんしゅくを買った。そして、それは、ドロシーの目にも良くは映らなかった。有名な監督アラム(ロジャー・リース)や脚本家たちと接する毎日は、ポールからは得られない精神的にも満足のゆくものだった。ポールの嫉妬心は深まっていった。ポールとアラムの間で苦しむドロシー。その彼女が80年度のプレイメイト・オヴ・ザ・イヤーに選ばれ、アラム監督の映画にも出演することになった。ドロシーはポールを避け、次第にアラムにひかれていった。そして、ニューヨーク・ロケの際、2人はいっしょのホテルに泊った。輝かしいスターの道が彼女の目前に広がっていった。嫉妬に狂うポールとの仲は、すっかり冷えきっていた。彼との別れを決意したドロシー。会ってくれれば別れるというポールの言葉を信じて、ポールの許を訪れたドロシー。それは80年8月14日のことだった。彼女の決心が変わらないことを悟ったポールは、用意していた猟銃で帰りかけたドロシーを撃ち殺した°そして、自らも彼女のかたわらで、同じ銃で生命を絶ったのだった…。
Dorothy
Paul
Hugh
Dorthy's Mother
Aram_Nicholas
Geb
Private_Detective
Eileen
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