水井真希
ミズツキカエデ
妊娠してしまった女子高校生が、心のバランスを保つためにリストカットを繰り返す姿を描く問題作。監督・脚本・撮影は『体温』の緒方貴臣。出演は「イチジクコバチ」の水井真希、「ラストゲーム 最後の早慶戦」の小野孝弘。
鬱気味な母・裕子(三村純子)と厳格なサラリーマンの父・哲也(小野孝弘)を持ち、来年に受験を控える高校生の水月楓(水井真希)は、幼い頃から両親の求める“いい子”を演じていた。だが、楓は哲也から虐待を受けており、その傷跡を隠すためにメイクをして、学校でも優等生を演じている。日常的に行われる自傷行為は、楓にとって心のバランスを保つためのものだった。貧血で学校を遅刻しがちになり、数週間、生理がなく、家族や友人にも相談できないまま時間が経過する。そんなある日、楓に宿った小さな命の楓に対しての無条件の愛を感じ取り、「産みたい」と思い、そして絶対に守ろうと誓う。徐々に体に変化が現れ始め、父の虐待はエスカレートしていく。楓の置かれた現実に対し、皮肉にも空はいつも美しく、ただ楓をじっと見ているかのようだった……。
監督、脚本、撮影
美術
編集
特殊メイク
特殊造形
照明
録音
助監督
助監督
整音
スチール
スクリプター/記録
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