草刈正雄
キリュウジュンイチロウ
「0093 女王陛下の草刈正雄」でコメディに進出した草刈正雄が再び挑むミュージカル風スパイ・コメディ。緊張状態のときに唄って踊らないと命を落とす薬を飲まされた凄腕暗殺者が、生命の危機に瀕しつつ、自分に薬を飲ませた黒幕を追う姿を、歌と踊りで彩る。共演は宝塚の元トップスター、和央ようか(「茶々 天涯の貴妃」)。
伝説の凄腕ヒットマン桐生潤一郎ことJK(草刈正雄)。摩天楼が聳え立つコンクリートジャングルを彷徨い、狙った獲物は絶対に逃がさない最強の暗殺者だった。彼の唯一の弱点は“女”。ある夜、ホテルの一室でセクシーな女性とともに過ごしていたJKは、油断して奇妙な薬を飲まされてしまう。その薬は、緊張すると一定時間プラスアルファー波を出し続けなければ血液が沸騰し、すべての血管や心臓が破裂してしまうという凶悪なもの。暗殺者として極度の緊張状態が避けられないJKにとっては致命的だった。助かる方法は2つだけ。この世に一つしかない解毒剤を飲むか、明るく楽しいポップな歌を唄って踊ることでプラスアルファー波を出し続けるか……。他に選択の余地はなかった。JKに特殊アイテムを提供している仲間の発明家、丸ノ内義雄(佐藤B作)に相談しても、それ以外の解決策は浮かばない。JKは解毒剤の入手ルートの洗い出しを情報屋の朝倉テツオ(真木蔵人)に依頼する一方、薬を飲ませた黒幕を探ってゆく。だがそこに、彼の動きを阻む者が立ちはだかる。それは、かつてJKの弟子だった本間恭子(和央ようか)。さらに、テツオから驚くべき情報が入る。JKに薬を飲ませたのは国家転覆と乗っ取りを謀る佐伯月子(あめくみちこ)率いる闇のエージェントだというのだ。JKは自分の命と国を守るため、組織と対決することになるが……。