ロック・ハドソン
Paul
「ミンクの手ざわり」のスタンリー・シャピロとネイト・モナスターの脚本を、「女房は生きていた」のマイケル・ゴードンが監督したソフィストケイト・コメディ。撮影はレオ・トーヴァー、音楽はヴィク・ミッツィが担当、レスリー・キャロンの衣装はイヴ・サン・ローランがデザインしている。出演は「お熱い出来事」のロック・ハドソン、「がちょうのおやじ」のレスリー・キャロン、「プレイガール陥落す」のシャルル・ボワイエほか。製作は脚本も担当のスタンリー・シャピロ。
アメリカ人の石油業者ポール(ロック・ハドソン)はパリで訴訟事件をおこしたが、彼は女性の裁判長を色仕掛けで手なずけ、裁判に勝った。アメリカに帰る飛行機の中で、偶然にも裁判の相手方の弁護士ミシェル(シャルル・ボワイエ)と知りあった。ミシェルは25年前にアメリカに渡った娘ローレン(レスリー・キャロン)に会いにいく途中だった。ニューヨークについたミシェルは、わざと名前をかくし精神分析医となり開業しているローレンに会いにいった。彼女にはアーノルドという婚約者がいたが、意気地なしでミシェルには気にいらない。そのうえ彼女が、ドライでカサカサな女性になっているので心配したミシェルはポールに再会し、彼独特のロマンス技術で彼女の女性本能を目ざめさしてくれと、たのむのだった。早速、患者に変装したポールはローレンに合った。食事につれだしたポールは、言葉巧みにローレンにシャンペンを飲ませ、泥酔した彼女を自分のアパートに連れ帰った。翌朝、目をさました彼女は、精神分析医ともあろう者がと、泥酔ぶりをポールにせめられた。このようなことが数度続き、ローレンとアーノルドの婚約は解消された。その頃ミシェルはローレンに、自分が実父であること、ポールと組んで策略をはかったことを打ち明けた。一方、そんなこととは知らないポールは、ローレンの反撃にあった。情熱的なスペインの船乗りとお熱い仲になったようにみせたのだ。とり乱したポールは泥酔し、こんどはローレンのアパートで寝こんでしまった。ローレンの計画がいきすぎだと感じたミシェルは、ポールに娘の意図を知らせた。怒ったポールにミシェルは、女性に対する最大の復讐は彼女と結婚して、一生を束縛することだと教えるのだっだ。
Paul
Lauen
Michel
Etienne
Arnold
Harry
Mickey
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