ルウ・イエ
Xiao Li
『鉄西区』、『鳳鳴-中国の記憶』で山形国際ドキュメンタリー映画祭グランプリを始め国際的な賞を数々受賞した中国のワン・ビン監督が、初の劇映画として、ヤン・シエンホイの小説『告別夾辺溝』と多くの生存者たちの証言に基づいて実話を映画化。1960年の中国・反右派闘争の時代に、ゴビ砂漠の収容所に送られた人々の悲劇を描く。
1960年。中国では、世界の誰にもしられぬまま、人々が辺境で死に向かっていた。中国西部、ゴビ砂漠の収容所。右派とされた人々が囚われている。轟々と鳴る砂と嵐。食料はほとんどなく、水のような粥をすすり、毎日の強制労働にただ泥のように疲れ果てて眠る。かつて百花のごとく咲き誇った言葉は失われ、感情さえ失いかけた男たち。そこにある日、上海から一人の女性がやってくる。愛する者に逢いたいと、ひたすらに願い、嗚咽する女の声が、いつしか男たちの心に忘れかけていた生命のさざ波を広げていく……。
[c]2010 WIL PRODUCTIONS LES FILMS DE L’ÉTRANGER and ENTRE CHIEN ET LOUP
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