監督
放射能をまき散らし続ける核廃棄物の行方や、世界最大の原子力企業が行っている核再処理の実態に迫るドキュメンタリー。監督は、TVドキュメンタリーを手掛けてきたエリック・ゲレ。2009年プラネット・イン・フォーカス国際環境映画祭出品、2009年パリ国際サイエンス映画祭出品、2011年緑の映画祭出品。
ストーリー
原発は事故が起これば瞬時に巨大な凶器となり牙をむくが、事故がなくても、稼働する限り常に核廃棄物を生み出し続ける。低レベル放射性物質の投棄などにより、汚染を広げているのだ。原発の生み出した過去の悲劇から、未来に待ち受ける危機までを取材班は追う。アメリカの原爆開発のためのプルトニウム製造工場は閉鎖されても、今なお大量の放射性廃棄物が土壌に溶け出し、川に流れ込んで魚を汚染している。50年以上前に爆発事故が起こったロシアの核施設の現場近くの村では、住民たちの内部被爆による健康被害が今も続いている。取材班はそれぞれの地で汚染状況を丹念に計測し、土壌サンプルを研究所に持ち帰った。そして、恐るべき結果を報告する。この現実を目の当たりにすれば、福島の事態が数年で収束することがありえないことは明白だろう。また、福島の汚染水の処理にも深く関与する、世界最大の原子力企業アレバ社の核燃料サイクルの実態にも切り込んでいく。取材班は、使用済み核燃料から回収される大量のウランの行方を追う。そこはシベリアの奥深く、外国人の立ち入りを禁じられた、地図にも載っていない秘密都市セヴェルスク。そこで、驚くべき実態が明らかにされる。
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- Déchets: le cauchemar du nucléaire
- 製作年
- 2009年
- 製作国
- フランス
- 配給
- 竹書房
- 初公開日
- 2011年10月22日
- 上映時間
- 92分
- 製作会社
- Bonne Pioche
- ジャンル
- ドキュメンタリー
[c]Bonne Pioche-Arte France-2009
[c]キネマ旬報社