
不妊に悩むカップルは7組に1組、新生児の50人に1人が体外受精児だと言われている現代日本において、不妊は特別なことではなく誰にでも起こりうることです。しかし、このような現状にも関わらず未だに日本には女は子供を産んで当たり前という風潮が残っており、不妊当事者の悩みも長年変わっていません。不妊当事者である監督自身が、日本という国で、女性として感じる違和感や悩みを持って、不妊経験者の人生に触れる事により『幸せの形』を見いだしていく過程は、不妊に対する漠然としたイメージを新たなものとすると思われます。
ストーリー
不妊当事者である監督・茂木薫は2009年8月、不妊治療の末に人工授精で授かった赤ちゃんが子宮外妊娠とわかり、緊急手術。やっと授かった赤ちゃんを失ってしまう。精神的に落ち込む中、亡き祖母も同じく不妊だったという事実を知る。祖母の人生に自らを重ね合わせながら、不妊経験者の様々な人生の選択や思いを追っていく。長年の不妊治療の末に夫婦2人の生活を選んだ人。不妊当事者のためのNPOを立ち上げて1人でも多くの笑顔を増やそうとしている人。養子縁組の道を選択した人。小児がん治療の影響で将来不妊になると宣告された親子。様々な幸せの形を探しながら、幸せとはなんなのか、を問い直していく。
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