ベトナム独立を目指して共闘した男女の愛の物語に、祖国への思いを重ねたグエン・トゥオン・フォン監督のデビュー作。70年代の学生運動家カインを演じたレ・ヴァンは、ダン・ニャット・ミン監督の「十月になれば」「ニャム」などに主演した実力派。その娘ホアビンを演じたミ・ズエンはレ・ホアン監督の「ナイフ」に主演した当時の若手ナンバーワン。チュンを演じたドン・ズオンも、ベトナム系アメリカ人監督トニー・ブイ作品「季節の中で」に出演するなど、現代ベトナム映画界を代表する豪華キャストが共演した。2000年4月1日より東京、シブヤ・シネマ・ソサエティで行われた特集「新しい光と風・ベトナム映画」にて上映。
ストーリー
70年代のサイゴンでは、アメリカ傀儡政権への激しい抵抗運動が行われていた。平和への渇望、出口の見えない焦燥の時代に、学生運動家カイン(レ・ヴァン)とチュン(ドン・ズオン)は愛を誓い、祭礼の夜に結ばれる。しかし、戦争は二人の人生を容赦なく引き離した。カインは逮捕され、収容所で女児ホアビンを出産。チュンは闘争運動のリーダーとしての道を歩んでいく。20年の歳月が過ぎ、成長したホアビン(ミ・ズエン)は、理想の父親像を胸に新聞記者として詐欺事件を追っていた。その多くの被害者を出した事件の法廷には、地位と富の誘惑に堕ちたチュンの姿があった……。
スタッフ
監督
グエン・トゥオン・フオン
脚本
チャム・フオン
撮影
バン・フォン
音楽
フー・クアン
美術
ファム・ホン・フォン
編集
ラム・チャン
録音
レー・グー・ギア
録音
ホー・ティ・マン
制作
ズオン・ミン・ホアン
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作品データ
[c]キネマ旬報社