よだかのほし
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よだかのほし

2012年9月22日公開、82分
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宮澤賢治の童話『よだかの星』をモチーフに、東京で無為な生活を送っていた女性が故郷・花巻を訪れ、生きる力を取り戻してゆく姿を描く。東日本大震災を経験した東北の魅力を再発見する映画として企画され、400年以上の歴史を持つ花巻まつりなど、様々な名所も登場。出演は「わが母の記」の菊池亜希子、「銀色の雨」の眞島秀和。

ストーリー

28歳、彼氏ナシの本郷トワ(菊池亜希子)は、東京で塗装会社の研究員をしている女性。幼い頃に父・ゆきお(眞島秀和)と死別した後、再婚を許す事が出来なかった母とは、10年前に故郷の花巻を出てから音信不通になっていた。会社では同僚にも上司にもなじめず、ひとり浮いた存在。父がまだ元気だった頃、よく読んでくれた宮澤賢治の童話『よだかの星』に出てくる、嫌われ者で醜いよだかに自分を重ね、父の幻影を見ながら空しさを感じて生きていた。ある日、トワは同郷の老人、町子さん(北上奈緒)と知り合う。町子さんは孫に手縫いの浴衣を届けるため、花巻まつりへ行くつもりでいたが、事情により不可能になったことから、代わりにトワが届ける事に。辛い想い出の場所である故郷に帰ることを決意するトワ。夏が終わり、黄金の稲穂輝く岩手県の花巻を訪れた彼女は、手がかりを辿って町子さんの知人を訪ねるが、町子さんの孫はもう何年も前に大人になっていた。町子さんは、一体どこへ行こうとしていたのか……?目的を失くし、途方に暮れたトワの足は、釜石線、イギリス海岸、賢治の井戸、と思い出の場所を歩くうちにいつしか実家へと向かっていた。そんなトワを暖かく迎えてくれたのは、いとこのいずみ(いせゆみこ)。いずみとの思い出話の中で、母の隠れた気遣いを知らされ、周囲の人々の変わらぬ愛情と自分の未熟さを思い知る。日が暮れて見物に出かけた祭りでは、人混みの中に亡き父と幼い自分が手をつないでいる姿を目にして、亡くなった後も父に守られていたことに気づくトワ。山車、太鼓、神輿が入り乱れる祭りのクライマックスは、忘れていた興奮と胸の高鳴りを思い出させてくれた。愛してくれるもの愛すべきものがある故郷の地で、トワの目に子供の頃のような生きる輝きが戻る。北の空に輝くよだかの星のように。

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作品データ

映倫区分
G
製作年
2012年
製作国
日本
配給
アン・エンタテインメント
初公開日
2012年9月22日
上映時間
82分
製作会社
アン・エンタテインメント(制作協力 寿々福堂/後援 銀河プロジェクト)

[c]2012 銀河プロジェクト
[c]キネマ旬報社