イ・スンジェ
マンソク
韓国でベストセラーとなったカン・プルの同名コミックを映画化。人生の黄昏時に出会った男女4人の友情と愛を描く人間ドラマ。監督は、「愛を逃す」のチュ・チャンミン。出演は、本作で金鶏百花映画祭主演男優賞を受賞した「グッドモーニング・プレジデント」のイ・スンジェ、「エンジェル・スノー」のユン・ソジョン。
明け方、まだ街頭に照らされている曲がりくねった路地裏を、古びたバイクが走っていく。牛乳配達で小遣い稼ぎをしながら、引退生活を送っているマンソク(イ・スンジェ)だ。毎朝、配達中に通る滑りやすい急な坂道をバイクで上っていく。ある朝、重いリヤカーを引っ張りながら、苦労してその坂を下りている女性イップン(ユン・ソジョン)と出会う。イップンが転んだのを助けたことがきっかけで、マンソクは彼女のことが気になり始める。マンソクは毎朝すれ違う坂の上にバイクを停めて、彼女が来るのを心待ちにするようになる。いつもイップンに親切にしている駐車場の管理人グンボン(ソン・ジェホ)は、そんな2人を温かく見守っている。グンボンには、長年連れ添う認知症の妻(キム・スミ)がいた。妻を献身的に介護しているグンボンは、イップンを介してマンソクとも親しくなる。お互いに年を重ねてから、思いがけない出会いを果たした彼らは、愛する人を想い、支え合い、友情を深めていく。彼らのまるで若者のように充実した日々は、永遠に続くかに思えたが……。