ロイド・カウフマン
アビー
「悪魔の毒々モンスター 新世紀絶叫バトル」のロイド・カウフマン監督によるゾンビ・ミュージカル。フライドチキンのチェーン店で呪われたチキンを食べた人々が突如ゾンビ化、従業員たちが人類の危機を救うべく歌って踊りながら壮絶なバトルを繰り広げる。出演は、本作が映画初出演となるジェイソン・ヤチャニン、ケイト・グレアム、『トロメオ&ジュリエット』のジョー・フライシェイカー。
ニュージャージー・トロマヴィル郊外。フライドチキンのチェーン店“アメリカン・チキン・バンカーズ”の新店舗がトロマホーク族の墓地跡にオープンすることとなり、店の前では先住民の神聖な土地で鶏を虐殺する企業の出店に反対するデモが行われていた。高校を卒業したばかりで無職のアービー(ジェイソン・ヤチャニン)は、わけもわからずそのデモに参加していたが、高校時代の最愛のガールフレンド、ウェンディ(ケイト・グレアム)が大学に入ってレズビアンに目覚め、さらに過激な動物愛護団体のメンバーとしてデモを主導している姿を見て立腹、“アメリカン・チキン・バンカーズ”の従業員に志願する。アービーはスカート着用の販売嬢として採用されるが、異常なまでにスパルタ式の黒人店長が仕切るその店はゲイのメキシコ系調理係や自爆衝動を持つムスリム女性、トレーラー暮らしの獣姦趣味者など奇妙な従業員ばかりが集まっていた。そんな中、どうにか店はオープンしたものの、先住民の呪いによって食材の卵が突然変異、それを食べた客たちは次々と体調の異常を訴え始める。客たちは激しい嘔吐と下痢に襲われ、やがてゾンビやチキン・モンスターとなって他の者たちを襲って食べ始める。阿鼻叫喚の地獄と化す店内。アービーとウェンディ、その恋人ミッキー(アリソン・セレボフ)、ムスリム女性フムス(ローズ・ガヴァミ)、親とはぐれた幼い少女ら生き残った人間たちは壮絶なバトルを繰り広げる。そんな時、彼らの窮地を救うべく現れたのはアービーの数十年後の姿オールド・アービー(ロイド・カウフマン)だった。彼はマシンガンを手に鶏ゾンビたちを鮮やかに倒していくが、油断して襲われ、彼もまたアッという間にゾンビと化す。このままではニュージャージーどころか人類が滅亡してしまう。絶体絶命のアービーたちが選択した方法とは……。