マルセロ・アルバレス
グスタヴ3世
ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場で上演されるオペラを、舞台裏の模様を含め映画館で上映するシリーズ。2012年12月8日に上演されるヴェルディの名作を取り上げる。『イル・トロヴァトーレ』のマルセロ・アルヴァレス、『ドン・カルロ』のディミトリ・ホヴォロストフスキー、『トスカ』のソンドラ・ラドヴァノフスキーらこれまでにもMETで素晴らしい歌声を響かせたスターが出演。指揮は2011年からMET首席指揮者を務めるファビオ・ルイージ。イングリッシュ・ナショナル・オペラやミュンヘン・オペラで活躍したデイヴィッド・アルデンが演出を担当。舞台を17世紀から20世紀初頭に移し、激しい情熱と嫉妬が渦巻く夫と妻と愛人の三角関係を鮮烈に描く。
17世紀のスウェーデン。グスタヴ3世(マルセロ・アルヴァレス)は、アメーリア(ソンドラ・ラドヴァノフスキー)という女性に秘かに思いを寄せていた。しかしアメーリアはグスタヴ3世の忠臣で親友のアンカーストレム伯爵(ディミトリ・ホヴォロストフスキー)の妻であるがゆえ、その思いを露わにすることはできなかった。そんなアメーリアも、グスタヴ3世に対する恋心を胸に秘めていた。許されぬ恋に罪悪感を抱くアメーリアは、占い師ウルリカ(ステファニー・ブライズ)の宣託により恋を忘れる薬草を採りに行くが、そこへ先回りしていたグスタヴ3世が現れる。互いへの熱情を打ち明ける二人。二人の恋について知ってしまったアンカーストレムは、怒りから反逆勢力に加わり、グスタヴ3世の暗殺を計る――。本作では舞台を17世紀から20世紀初頭に移し上演。
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