愛する時と死する時
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愛する時と死する時

1958年10月4日公開、132分
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かつてルイス・マイルストーンによって「西部戦線異常なし」が映画化されたことのあるエリッヒ・マリア・レマルクの同名原作小説の、「翼に賭ける命」のダグラス・サーク監督による映画化。第二次大戦に従軍した一ドイツ青年兵士の物語で、総ての場面は西ドイツで、ドイツ側スタッフ・キャストの協力によって撮影された。脚色はオリン・ヤニングス、原作者レマルクは教授に扮して自ら出演している。撮影監督は「黒い罠」のラッセル・メティ。音楽はミクロス・ローザ。出演者は主役に大抜擢された新人ジョン・ギャビン、欧州映画界からの「怪盗ルパン」のリゼロッテ・パルヴァー、「生まれながらの無宿者」のジャック・マホニー、「大空の凱歌」のドン・デフォー、「Z旗あげて」のキーナン・ウィン、かつてのドイツ映画「制服の処女」のドロテア・ヴィーク等。製作はロバート・アーサー。

ストーリー

1994年、早春。ドイツ軍のロシア戦線での敗退は既にはじまっていた。エルンスト・グレーバー(ジョン・ギャビン)が3週間の休暇をラーエ中尉からうけ、2年ぶりに死の戦場を後にしたのはこんな時だった。しかし、故郷の町は廃墟と化し、人々はゲシュタポの恐怖におびえ、父母の行方は不明だった。同じように妻の行方を探す帰休兵ベッチャーによって陸軍病院に宿を得た彼は、母の主治医だったクルーゼ医師を訪ねた。しかし彼はゲシュタポに連れさられ、娘のエリザベート(リゼロッテ・パルヴァー)が、当局のスパイ、リーザー夫人(ドロテア・ウィー)の監視のもとに暗い日々を送っているのみだった。力無く歩む彼を、かつての学友で、今はナチ親衛隊幹部のオスカー・ビンティングが自宅に招いた。かつて叱責をうけたポールマン教授(エルリッヒ・マリア・レマルク)を部下に監視させているという彼の言葉に、エルンストは暗然とした。エルンストはエリザベートと恋におちた。病院のロイター伍長は、2人に高級レストランでしばしばの夢を酔う機会を与えてくれた。こうして2人は困難をおし切って結婚した。疎開していた父母からの連絡もついた。しかし休暇の残りはもう少ない。妻を残して死の戦場に戻らねばならぬ苦悩を、エルンストはポールマン教授にうちあけた。ゲシュタポからエリザベートに出頭命令がきた。空襲で彼女の部屋を焼かれた2人が、恐る恐る出頭して渡されたのは、葉巻の箱に入ったクルーゼ医師の遺骨だった。エリザベートはウィット夫人の料理屋の2階に新しい下宿をみつけた。エルンストは戦場にもどり、惨憺たる様相の所属部隊に合流した。エリザベートから子供が生まれるとの便りがあった。再び退却がはじまった。ゲシュタポのシュタインブレナーが3人のロシアの農民をゲリラと称して射殺した。思わず、エルンストの銃は彼に向かって火を吐いていた。他の捕虜を逃して、エルンストは呆然と歩を進めた。しかし、捕虜の1人がシュタインブレナーの銃をひろって、それで彼を射った。小川におちたエリザベートの手紙に手をさしのべながら、エルンストは息絶えた。

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作品データ

原題
A Time to Love and A Time to Die
製作年
1958年
製作国
アメリカ
配給
ユニヴァーサル
初公開日
1958年10月4日
上映時間
132分
製作会社
ユニヴァーサル映画


[c]キネマ旬報社