カート・ラッセル
Dexster
自由に姿を消したり元に戻したりできる薬を発明したことによっておこる大騒動をコミカルに描く。製作はロン・ミラー、監督は「ハダシの重役」のロバート・バトラー、ロバート・L・キングのオリジナル・ストーリーをジョセフ・L・マックヴィーティが脚色、撮影はフランク・フィリップス、音楽はロバート・F・ブランナー、編集はコットン・ウォーバートンが各々担当。出演はカート・ラッセル、ジョイス・メンガス、ジョー・フリン、シーザー・ロメロなど。
貧乏をもってなるわがメドフィールド大学のラフキン先生は研究室充実のため、予算をもらおうとヒギンズ学長に食いさがったが、無い袖はふれない。唯一の望みはラフキン先生の指導でドラッフル君が実験中の蜜蜂の研究で「フォーサイス科学賞」を受賞して5万ドルをせしめることだった。1方、デクスター君(カート・ラッセル)も、ある液体を研究していたが、彼を低能扱いしているヒギンズ学長(ジョー・フリン)は、彼が研究室にいることさえ研究費の無駄使いだと信じて疑わない。--ある夜、校舎に落ちたカミナリが、パイプ伝いにデクスター君の実験装置に入り込んだことから、21世紀科学の誕生ともいうべき、物を透明にしてしまう液体が完成した。しかも水で洗えば元通りになるという特性までかねそなえていた。傍らにいたガールフレンドのデビー(ジョイス・メンガス)も唯仰天するばかり。早速デクスターは、賭博組織の大ボスA・J・アーノーの陰謀をさぐるために、液を体にかけて彼のオフィスに忍び込んだ。案の定、借金で首も回らぬ学校を取り上げて賭博場を作ろうとしていることを知った。ヒギンズ学長はワラをもつかむ思いの「フォーサイス賞」コンテストに、メドフォールド大学の如き弱体大学は参加資格がないと知りガックリしたが、そのフォーサイス氏がライバル校で州立大学のコリングスグット大学のコリングスグット学長とゴルフをする情報を掴んだ。ゴルフは全く苦手のヒギンズだが、この機会を逃してはと必死でコネをつけ、いっしょにゴルフをするとこをまでこぎつけた。コースにでたヒギンズはとても正視できないゴルファーぶり。これはいかんとデクスターは、液体で透明人間になり、ヒギンズの打った球を全部ホールさせてしまう。感心したフォーサイス氏は、とにかくメドフォード大学のコンテスト参加を許してくれた。蛇の道はヘビ。クサイと狙ったアーノーは、デクスターの研究室に忍び込み、液体を盗んで色つきの水を入れたスプレーとかえた。そんなこととは知らぬデクスターは、フォーサイス氏の前で胸を張って液を吹きかけたが、姿が消えるどころか、色がつく仕末。すっかり面目を失った学長はカンカン。アーノーに盗まれたことを知ったデクスターは、彼のオフィスに盗聴装置を仕掛、彼らが液体を使って銀行強盗を計画していることを知った。デクスターは彼らが狙うメドフォード銀行のサンプスン頭取に急を知らせ、デクスターは警察に通報したが、誰も気狂いじみた話しを信じてくれない。そこで学友を集めたデクスターは銀行前の消火栓にホースをとりつけ、一味に水をぶっかけて液を洗い落として現場で捕らえる作戦を考えたが、ぐずぐずしている間にマンマと逃げられてしまった。デクスターはボロ車で猛追、半信半疑の警察もやっと事実に気づいて追跡。それと知った一味が自動車に液をかけたので、車もろとも透明になり、デクスターもパトカーも空気みたいに見えない一味を手さぐりで追跡することとなった。ところが、運転を誤った一味は、車のまま垣根を破ってプールに飛び込んだ。忽ち液は洗われ、車も札束も一味の一斉に姿を現わし、一網打尽となった。本物のスプレーを取り戻し、コンテスト会場にかけつけたデクスターが見事「フォーサイス科学賞」の5万ドルを手にしてみんなを喜ばしたことはいうまでもない。
監督
原案
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撮影
音楽
編集
脚色
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