ライアン・オニール
Oliver_Barrett
前作で、最愛の女性を・失なったオリバーが、絶望の淵から甦えり、新たに自分の人生を見出す姿を描く。製作はデイヴィッド・V・ピッカー、監督は「愛のファミリー」のジョン・コーティ。エリック・シーガルの原作を基に彼とジョン・コーティが脚色。撮影はアーサー・J・オーニッツ、音楽はリー・ホールドリッジが各々担当。出演はライアン・オニール、キャンディス・バーゲン、ニコラ・パジェット、エドワード・ビンズ、ベンソン・フォン、チャールズ・ハイド、ケネス・マクミラン、レイ・ミランドなど。日本語版監修は金田文夫。イーストマンカラー、ビスタサイズ。1978年作品。
ニューイングランドの教会では、不治の病で死んでいったジェニーの柩を囲んで多くの人々が悲しみに沈んでいた。その人々が去った墓地に、1人残ったオリバー(ライアン・オニール)は、柩が消えていくのを樹陰から見守っていた。法律事務所で働く彼は、新しく借りたマンハッタンのアパートで、ただ仕事に励んででいた。大学時代の同級生シンプソン(チャールズ・・ハイド)にジョアナ(ニコラ・パジェット)というデザイナーを紹介されたりしたが、オリバーには新しい女性との交際に踏み込むことには一種のためらいがあった。彼が定期的に通っている精神分析医の博士は、オリバーの沈んだ気持ちをひきたたせるために彼に以前のようにスポーツに励むよう推めた。博士の言葉で久しぶりにスケート靴を出したオリバーは、セントラル・パークのスケート・リンクに出かける。しかし、氷はすでに落とされ、がっかりしながら氷のないリンクを眺めていた。そんな彼の耳に軽やかな女性の笑い声が入ってきた。美しい金髪の女性がジョギング姿で走っでいた。彼女マーシー(キャンディス・バーゲン)はテニスのための体力づくりのためにランニングをしているところだったのだ。意気投合した2人は、翌日テニス・コートで再会することを約束して別れた。翌日の早朝、コートで本気になってマーシーに挑戦するオリバーの実力に好感をもった彼女は、自分が離婚した経験があること、そして今、ファッション・デパートに勤めていることなどを打ち明けた。翌週もテニスコートでデートを重ねた2人は、食事の時間を楽しみ、そこで、オリバーははじめてジェニーのことを語った。しかし、オリバーのちょっとした誤解から、2人の交流がとだえた。その時、はじめて、マーシーの存在を悟ったオリバーは必死で彼女の連絡先を捜すが、何の手がかりもなかった。やっとマーシーからの連絡で彼女と会えたオリバーは、彼女がそのファッション・デパートのオーナーの後継者であり、オリバーと同じように金持ちコンプレックスをもっていることを知った。その日、ドライブに出た2人は、初めて愛のひとときを過ごし、オリバーは、ジェニーのことがまったく頭に浮かばなかったことへの後ろめたさを感じた。2人の愛はこうして深まっていき、商用で香港に旅立つマーシーにオリバーも同行することになり、2人にとってはハネムーンともいえる旅行になった。しかし滞在中に、2人はジェニーのことで口論をおこし、香港旅行は思いがけず無残な結果に終った。1人、ニューヨークに戻ったオリバーは、父(レイ・ミランド)の引退パーティに出席し、一生を仕事に捧げた尊敬すべき1人の男の姿を目にし、翌日、静かな朝を父と共にすごした。そしてオリバーはジェニーとの思い出を伽としない新しい道がひらけてくるのを感じた。(パラマウント映画=CIC配給*1時間30分)
Oliver_Barrett
Marcie
Joanna
Phil
John
Simpson
Jamie
Mr._Barret
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