宮崎萬純
女
殺し屋という裏の顔を持つピアニストと男との危険な駆け引きを描くエロティック・サスペンス。大沢在昌の小説『眠りの家』(ケイブンシャ文庫・刊)を原作に、「ほしをつぐもの」の小水一男が監督・脚本を手がけたVシネマ作品で、劇場公開された。ヒロイン役の宮崎ますみの熱演が話題となった。
日本のフィクサーである国分は腹心の吉沢に殺し屋の手配を任せていた。吉沢は坂上という殺し屋を雇っていたが、坂上は酒で身を持ち崩し、今ではしがないピアノ弾きとして暮らしていたので、別の殺し屋・大木を山奥の一軒家に送り込んだ。坂上は、そこで大木が女を抱いた直後に殺される様子を目撃した。女もまた吉沢の殺し屋だったのだ。そんな坂上のもとへ吉沢から殺しの依頼がくる。ターゲットは例の女だった。自分の命が危ないことを知りつつも、女の美しさに惹かれ、抱いてしまう吉沢。だが国分のために殺しを遂行してきた女もまた命をねらわれている身であった。部屋にいた吉沢が銃口を女に向ける。女はそれに気づかない。彼女は盲目だった。銃声が響く。血まみれになって倒れている吉沢の前に、殺されたはずの坂上が立っていた。吉沢は国分と女の関係を語り、息絶えた。国分を崇拝してきた女は、その時初めて自分自身の人生を歩き始める決心をした。
監督
原作
撮影
音楽
編集
照明
録音
助監督
企画
プロデューサー
プロデューサー
プロデューサー
企画協力
スクリプター
スクリプター
[c]キネマ旬報社