ルネ・フレミング
ルサルカ
ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)で上演されるオペラを、舞台裏の模様を含め映画館で上映するシリーズ。本作では、2014年2月8日に上演される、オペラ版『人魚姫』と言える水の精の悲恋を収録。オットー・シェンクの伝統を尊重した演出が幻想的なオペラを彩る。指揮は、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団やフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督を務め世界中で活躍するヤニック・ネゼ=セガン。人間に命がけの恋をする水の精を、数多くのMETの舞台に立ち本シリーズの案内役も担うルネ・フレミングが演じる。ほか、『リゴレット』のピョートル・ベチャワ、『イル・トロヴァトーレ』のドローラ・ザジックらが出演。
森の奥の湖に住む水の精ルサルカ(ルネ・フレミング)は、人間の王子(ピョートル・ベチャワ)への恋心を抑えられないでいた。魔法使いイェジババ(ドローラ・ザジック)に人間に変えてほしいと懇願するが、そのためには声を失い、恋人に裏切られたら彼もろとも死ななければならないことを告げられる。それでもルサルカの決意は揺るがなかった。人間の娘となったルサルカを見た王子は、彼女の美しさの虜となり結婚を決める。しかし一言も口をきかないルサルカに不満を抱くようになり、王子の気持ちは外国の公女(エミリー・マギー)へ移ってしまう……。
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