ヨーナス・カウフマン
ウェルテル
ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)で上演されるオペラを映画館で上映するシリーズ。本作では、2014年3月15日に上演される、フレンチ・オペラを代表するジュール・マスネがゲーテの『若きウェルテルの悩み』を土台に描いた悲劇を収録。「あるスキャンダルの覚え書き」など映画監督として活躍する一方、2009-10シーズンの『カルメン』も手がけたリチャード・エアが、新たな演出をつける。指揮は、METのほか数々の歌劇場でタクトを振ってきたアラン・アルタノグル。2012-13シーズンの『パルシファル』でタイトルロールを演じた人気テノール歌手ヨナス・カウフマンと、フランスを代表するメゾソプラノのソフィー・コッシュが運命のカップルを演じる。
17世紀末のドイツ・ヴェツラール。ウェルテル(ヨナス・カウフマン)は大法官の娘でいとこのシャルロット(ソフィー・コッシュ)へ思いを寄せていた。しかしシャルロットはアルベール(デイヴィッド・ビズィッチ)と婚約しており、彼の恋は成就できないものだった。アルベールに諦めるよう言われても思いを抑えきれないウェルテル。クリスマス・イヴの夜、ウェルテルからの手紙を受け取ったシャルロットは心を動かすが、愛を告白し抱きしめてきた彼を思わず突き放してしまう。絶望したウェルテルは、思いあまって銃を手にする……。
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