クローデット・コルベール
Betty
「淑女と拳骨」と同じくクローデット・コルベールとフレッド・マクマレイが主演する映画で、ベテイ・マクドナルドのベスト・セラーの映画化である。監督には映画に初めての舞台劇演出家チェスター・アースキンが当り、脚色もアースキンが彼と共同製作者であるフレッド・F・フィンクルホフと協力した。撮影は「ミネソタの娘」のミルトン・クラスナーが指揮した。助演は「キャグニーの新聞記者」のマージョリー・メイン、新顔のルイズ・オルブリットン「ステート・フェア(1945)」のパーシー・キルブライト、「赤い家」のリチャード・ロング、ビリー・ハウス、ファジー・ナイト等である。
ベテイは戦争から帰ったばかりのボップと結婚した。結婚式の夜、ボップはかねて考えていた大きな計画を新妻に打ち明けた。今までの仲買の仕事を止めて、どこか田舎の農場へ移り、自然に親しみつつ養鶏をやろうというのだ。ベテイは心から賛成は出来なかったが、文明から遠ざかったさびしい農家で、いよいよ彼らの生活は始められた。電燈も水道もない荒れはてた家であった。養鶏場の主婦としてのベテイの仕事は毎朝4時に始まった。木びき、開こん、建築、炊事、畑仕事、洗濯と目のまわるような忙しさだ。更に牛、豚、山羊、子羊それに何かうというひよっこたちに食物と水を忘れてはならない。彼らの社交生活といってはケルト一家との交際が重なものだ。ママを女家長としてこの一族は無能な田舎者たちの間でともかくも色彩があった。パパはろくでなしだった。またカレッジにあこがれている長男トムを除いて、13人の子供たちは皆役立たずである。ほかに行商人のニコニコビリイ、田舎小町のハリエット・プトムナ。彼女は隣接した近代的な機械化農場を持ち、いつもボップに秋波を送った。一夕集落にダンス会があった。その最中ケルトの納屋の出火から森に燃え移り一晩中燃え続けた。翌朝、ボップとベテイのようやく軌道にのりかけた農場はあとかたもなかった。落胆したボップは敗北を痛感して町へ帰ろうと思ったが、ベテイはくじけなかった。シカゴやサンフランシスコも、大火災後立派に復興したではないか。飼育場の再築はそんなに困難なことではない。卵仲買人ハンテイの救援を始め、人々が彼らの新しい出発のために寄付を申し出た。ベテイは赤ちゃんをみごもって、彼らの将来も明るく見え始めた。しかし悲観していたボップは何も知らず家を出てしまった。晩さんにも彼は帰らず、ハリエットのところから手紙が来た。ベテイは手紙を開封もせず、そのまま送り返して里へ帰った。やがて赤ちゃんの誕生はベテイの心を柔らげ彼女はボップのもとへ帰った。ところが彼がまだハリエットの家にいるのを知ってベテイは腹を立て飛び込んで来る。しかしボップはハリエットを愛してはいなかった。ボップはベテイのために、彼女の農場を買おうと思っていたに過ぎなかったのである。ボップトベテイは仲直りし、新しい家に近代的設備を十分とり入れて幸福な生活に入ることになった。
Betty
Bob
Ma_Kettle
Harriet_Putnam
Pa_Kettle
Tom_Kettle
Billy_Reed
Old_Lady
Mr._Henty
Cab_Driver
Sheriff
Mrs._Hicks
Betty's_Mother
Geoduck
Crorwbar
監督、製作、脚色
原作
製作、脚色
撮影
音楽
美術
音楽演奏
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