ケイシー・アフレック
ボブ
荒涼としたテキサスを舞台に、警察から追われる男と、彼を娘とともに待ち続ける女、その女に密かな恋心を抱く保安官の姿を壮大な映像美で綴るヒューマンドラマ。監督は、本作が長編2作目となるデヴィッド・ロウリー。出演は「ジェシー・ジェームズの暗殺」のケイシー・アフレック、「ドラゴン・タトゥーの女」のルーニー・マーラ、「3時10分、決断のとき」のベン・フォスター、「ナッシュビル」のキース・キャラダイン。
1970年代のテキサス。ボブ(ケイシー・アフレック)とルース(ルーニー・マーラ)は新しい生活への一歩を踏み出そうとしていた。窃盗・強盗を繰り返していた二人であったが、ルースが妊娠したことをきっかけに、この強盗を最後に足を洗おうと決めたのだ。片田舎の銀行強盗はいつもの通り簡単に済むはずだったが、包囲した保安官たちの銃声がテキサスの穏やかな空気を突き刺す。応戦するルースの放った一発の銃弾が若い保安官パトリック(ベン・フォスター)の肩に命中。ボブはまだ硝煙が上がったばかりのルースの銃を取り、指紋をふき取りながら言う。「おれが撃ったんだ。投降しよう。お前はなにも知らなかったと言え。きっとおれは帰ってくるから……」世間を賑わした強盗事件はこうして幕を下ろし、4年が経過する。事情聴取の末、無罪放免となっていたルースはまだ小さな娘を胸に抱え教会に通う。女の子が産まれたと塀の中で聞いたボブだったが、ルースへの愛を綴った手紙に返事は無い。ルースはただこの小さな命を消さぬよう大事に育てていたのだった。そんな中、ルースの前にパトリックが現れ、ボブが脱獄したことを聞かされる。保安官たちの捜索が続く中、ボブは無賃乗車やヒッチハイクを繰り返しながらまだ見ぬ娘のもとを目指していた。昔の仲間の家に転がり込むと、向かったのはなんの目印もない荒地。ボブは、過去の仲間を裏切り隠していた大金を掘り起こし、その金で新しい土地に家を買い3人でやり直すと誓う。だがその想いは、ボブとルースの育ての親であり、ボブが刑務所にいる間にルースと娘に家を買い与えて本当の親のように見守っていたスケリット(キース・キャラダイン)にとっては許せないことだった。「ルースには会わず、この土地を去れ。ルースや娘を厄介事に巻き込むようなことがあったら、お前を殺す」裏稼業をもつスケリットの店には、すでにボブを狙った殺し屋が姿を見せていた。ボブはルースに、今夜出発しようと手紙を書く。警察から、そしてかつて裏切り決別した組織からも追われるボブ。ボブを待ちながら大事な娘をひとり育てるルース。ルースを見守り密かな恋心を抱くパトリック。3人のそれぞれの想いが交錯する時、美しくも切ない結末が待っていた……。
監督、脚本
製作総指揮
撮影
音楽
プロダクション・デザイン
編集
編集
衣裳デザイン
プロデューサー
キャスティング
キャスティング
字幕
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