ある愛の詩
3.3

ある愛の詩

1971年3月20日公開
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環境のまったく異なった世界に育った男と女の愛の物語。製作はハワード・G・ミンスキー、監督は「おかしな夫婦」のアーサー・ヒラー、脚本は「イエロー・サブマリン」のエリック・シーガル、撮影はリチャード・クラティナ、音楽は「ハロー・グッドバイ」のフランシス・レイ、美術はロバート・ガンドラックがそれぞれ担当。出演は「さよならコロンバス」のアリ・マッグロー、「栄光への賭け」のライアン・オニール、レイ・ミランド、ジョン・マーレイ、キャサリン・バルフォア、ラッセル・ナイプなど。カラー、ビスタビジョン。1970年作品。

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ストーリー

オリバー(ライアン・オニール)はニューヨークのセントラル・パーク・スケート場の観覧席で1人想いに沈んでいた。彼は若い弁護士で、少し前に医者から、妻のジェニー(アリ・マッグロー)に死期が迫っていると聞かされたばかりだった。初めてジェニーに会ったのは大学の図書館だった。ジェニーはそこの館員で、彼を“坊や”と呼ぶ小ナマイキなところがあったが、結局、一緒にお茶を飲みにいく仲になった。とり合わせとしては不釣合いな2人だった。オリバーは高名な良家の4世で、アイス・ホッケーだけが趣味の世間知らず、ジェニーはイタリア移民の菓子屋の娘で、バロック音楽好きという共通点のない2人だったが、そのあまりの身分の差が、かえって2人をひきつけたのだ。オリバーがジェニーのハープシコードの演奏を聴きにいって、モーツァルトやバッハの名を口にするようになって、ふと気がつくと2人はもう恋の虜になっていた。ある日、ジェニーは突然、フランスへ行くと言い出した。フランスで勉強したいというのだった。彼女は今の幸福が束の間のものであり、実らないであろう恋の悲しみから逃げようと考えたのだ。ロード・アイランド出の貧しい娘と富豪の息子では、あまりに身分が違いすぎるのだ。しかし、オリバーは問題にしなかった。そして結婚を申し込んだ。オリバーは両親にジェニーを会わせた。彼と父(レイ・ミランド)との間には深いミゾがあった。母(キャサリン・バルフォア)は息子と夫との間に入ってとりなそうとするが、オリバーは父を軽蔑しきり、父も彼の身勝手さをなじるため、うまくゆかず、父の、送金を中止するという脅しも蹴ってしまう。2人はロード・アイランドにいるジェニーの父(ジョン・マーレイ)に会いに行った。彼は2人を歓迎しながらも、前途を心配した。そして2人は結婚した。学費や生活費のためジェニーは働き、オリバーは学長トンプソン(ラッセル・ナイプ)に奨学金を申し込むが、名にしおうバートレット家の御曹司が…と、全然相手にもされなかった。生活は貧しかったが、愛し合う彼らは幸福だった。やがて、オリバーが優秀な成績で卒業し、2人はニューヨークのアパートを借り、オリバーは法律事務所へ勤めることになった。そんな新しい生活が始まったばかりのところだったのだ。オリバーはジェニーに医者の言葉を伝えなかったが、ジェニーはそれを知っていた。ジェニーの望みでオリバーはスケート場に連れていった。オリバーが滑るのを見ていたジェニーは、やがて苦しみ出す。病状は悪化し入院することになった。息子との仲直りを願っていたオリバーの父が、小切手を届けてきた。が、もはや金でジェニーの命が買い戻せる時ではなかった。ジェニーは父に見守られ、愛するオリバーに抱かれて死んだ…。今日も、セントラル・パークのスケート場の観覧席に腰を下ろして、じっと動かぬオリバーの姿があった。(CIC配給*1時間48分)

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作品データ

原題
Love Story
製作年
1970年
製作国
アメリカ
配給
CIC
初公開日
1971年3月20日
製作会社
パラマウント作品


[c]キネマ旬報社