高知県南国市で小児科医を開業する医師と、認知症を患った妻との10年に渡る闘病の様子を追ったドキュメンタリー。綺麗ごとだけでは済まない日々を見つめることによって、病を経験して絆を深める夫婦の愛情が浮かび上がってくる。監督は「大丈夫。 小児科医 細谷亮太のコトバ」など数々のドキュメンタリーを手掛ける伊勢真一。
ストーリー
高知県南国市で小児科医を開業する62歳の医師・石本浩市さん。彼の妻は“レビー小体型認知症”という病気を患っていた。妻の石本弥生さんは、石本さんとは幼なじみ。50代からは若年性の認知症を患い、10年に渡って夫婦で病との戦いに明け暮れてきた。小児がん治療と地域医療の取り組み、妻・弥生さんの認知症との格闘、決して綺麗ごとでは片づけられない日々。石本さんは医師ならではの観察眼で、弥生さんの発症以来の日常をまるでカルテを書くように事細かに記録していた。認知症が進行し、今では身の回りのことがほとんど何もできなくなった弥生さん。その弥生さんに深い愛情を持ってケアする石本さん、家族、親戚、地域の人々。この映画は、四国・南国市の豊かな自然に育まれ、支え合うように生きてきた1人の医師と、認知症の日々を生きる妻との10年間に及ぶ“いのち”を巡る物語である。
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