ダニューブの漣
ダニューブの漣
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ダニューブの漣

1928年公開
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「十誡(1923)」「屠殺者(1922)」等に主演したリートリス・ジョーイ嬢主演のパテ社ドミル作品である。ジョン・ファーロウ氏の書卸した物語を、ハリー・カとポール・H・スローンとの二氏が潤色し、更にそれから両氏が撮影台本を作成したものによってスローン市が「恋の修羅城」同じく監督の任に当たった。主役ジョーイ嬢を助けて「ソレルとその子」出演のスウェーデン俳優ニルス・アスター氏と「嵐の孤児」「難破船」のジョセフ・シルドクラウト氏とが補助役を演ずるほか、「難破船」「神の変えし女」のシーナ・オリウン嬢、「第七天国(1927)」のアルバート・グラン氏、メイ・ロプスン嬢、等も主演している。

ストーリー

麗しいダニューブ河岸にある古城にエリッヒ・フォン・スタッツェン男爵は貧乏で誇り高い伯父と暮らしていた。彼は美しい村娘マーガレットと愛していたが、伯父は彼を酒醸造家ブールシュの娘ヘレナと結婚させようと思っていた。マーガレットの母ローザは、マーガレットを狂気の様に愛しているルドウィヒの虚言を信じてエリッヒが偽りの愛を以てマーガレットに対しているものと考え、娘とエリッヒとの交際に反対していた。ダニューブの祭りの夜、エリッヒはマーガレットを踊ってその心を打ち明けた。それを嫉妬に燃えたルドウィヒの眼をうかがっていた。その夜、宣戦は布告された。エリッヒは戦いに赴かねばならなかった。そこで彼はルドウィヒに、マーガレットに明朝停車場まで来る様、出発前に結婚したいから、と伝言を頼んだが、ルドウィヒは故意にそれを伝えなかった為、エリッヒはマーガレットに会えず失望しつつ戦地に去った。また事の由を知らぬマーガレットもエリッヒに棄てられたものと信じて悲しんだ。エリッヒが戦地から彼女におっくる手紙もルドウィヒによって握り潰された。戦いが終わって未だエリッヒが帰らぬに先立ち、エリッヒの伯父とブールシュとは、エリッヒの言いとしてマーガレットに手切れ金1000マルクを興へエリッヒと別れる事を切り出した。憤りに昴奮したマーガレットは、それを承諾すると共にルドウィヒと結婚した。その夜、エリッヒは帰って来た。彼はマーガレットの結婚を知って驚き、その住居を訪れた。そこでルドウィヒの悪だくみがあばかれる事になった。彼はエリッヒを刺さんとして果たし得ず、絶望の余り、自らの命を絶った。かくてエリッヒとマーガレットとに楽しく結ばれる日がめぐり来た。

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作品データ

原題
The Blue Danube
製作年
1928年
製作国
アメリカ
初公開日
1928年
製作会社
パテ・ドミル


[c]キネマ旬報社