太平洋戦争当時、“慰安婦”にされた朝鮮人女性たちの消せない記憶を記録したドキュメンタリー。5人の元慰安婦たちの声を集めた「第一部 分かち合いの家」と1人の元慰安婦の晩年に密着した「第二部 姜徳景」の2部構成。監督は「”私”を生きる」、「飯舘村 放射能と帰村」など数々のドキュメンタリーを手掛けてきた土井敏邦。
ストーリー
<第一部 分かち合いの家>元慰安婦たちが肩を寄せ合って暮らす韓国の“ナヌム(=分かち合い)の家”で暮らすハルモニたち。過去を忘れるための酒が手放せずに荒む女性、息子に過去を知られ、悩み苦しんだ女性、戦後、結婚もできず孤独に生きてきた女性……。彼女たちの日常生活とともに、慰安婦の記憶や戦後の波乱の半生を語る5人の声を丹念に記録した。<第二部 姜徳景(=カン・ドッキョン)>ナヌムの家の住人で最年少の姜徳景は、“女子挺身隊”として日本に渡るが、脱走したため慰安婦にされる。望まない子を宿し、戦後帰国した彼女の波乱の半生。その体験と心情を絵で表現した。やがて肺がん末期と宣告された彼女が、死を迎えるまでの2年間の記録。