日下ちひろ
ヒラヤマジロウ(13~16サイ)
1930年に建造され、今では横浜の山下埠頭に係留されている氷川丸が辿った歴史を、フィクションを交えて綴ったアニメーション。見習い厨房員として働き始めた少年を主人公に、シアトル行きの海外航路で活躍した華やかな戦前、病院船として軍に徴用された戦中、海外からの引揚業務に従事した戦後など、激動の歩みが語られる。
1930年5月。貨客船“氷川丸”が横浜港からアメリカのシアトルに向け、処女航海に出発する。岸壁でその様子を、熱い眼差しと共にじっと見つめる13歳の平山次郎。母親を関東大震災で亡くした次郎は、南京そばの屋台をひく父の源三を手伝いながら、2人で暮らしていた。やがて航海への夢を諦めきれない次郎は、その思いを源三に告白。ところが、驚いた源三は持病の心臓発作を起こして入院してしまう。医師から安静を告げられた源三は、屋台の客だった氷川丸の秋永船長と松田事務長が見舞いに訪れると、次郎を使ってくれるように頼み込む。こうして、次郎は見習い調理員として氷川丸で働くことになる。“軍艦氷川”と呼ばれる船での仕事は想像以上に過酷で、先輩たちは厳しかったが、秋永船長を始め、船の仲間たちが温かく見守ってくれた。ある日、包丁で指を切った次郎は、治療に訪れた診察室で菅田キヨ子と出会う。看護婦の勉強中だという美しいキヨ子に、淡い恋心を抱く次郎。1941年。政府に徴用され、海軍特設病院船となった氷川丸は、南方の島々で負傷兵の収容に従事する。やがて、次郎の元にも召集令状が。輸送中に敵襲に遭った次郎は、島の野戦病院で思いがけずキヨ子と再会。彼女は氷川丸を降りた後、日本赤十字社の看護婦となって戦地に派遣されていたのだ。沖に停泊していた病院船に移されることになった次郎たち負傷兵を待っていたのは、懐かしい船員たちを乗せた氷川丸だった。氷川丸の煙突に“帰ってきたよ……”と語りかける次郎。やがて終戦。氷川丸は病院船の徴用を解かれないまま、復員兵や残留日本人の引揚船となる。その後ようやく商船に戻った氷川丸は、貨客船として念願の北米航路に復帰。青い海、心地よい風、人びとの笑顔。次郎ら船員たちは、再び船客を乗せて美しい海を渡ることのできる幸せを噛みしめるのだった。
ヒラヤマジロウ(13~16サイ)
ラヤマジロウ(24サイ~)
ヤマナカ
イタガキサダオ(カンパンイン)
モリモトセイイチ(カンゴsい)
スガタキヨコ
ヒラヤマゲンゾウ
ヒラヤマミツエ
オオクボテツゾウ
アキナガハチロウ
カガミハラシゲオ
マツダアキノブ
カスガ
イシイタダハル
シチュウシ
カスガ
カンパンインA
シチュウシA
クドウ(チョウリイン)
ヒラヤマジロウ(カイソウ3サイ)
中道
ウチウミ
カンゴフ
ゲンチノラジオホウソウ
シロモトセンチョウ
監督
脚本
脚本
原作、製作
原案、プロデューサー
ナレーション
総作画監督、キャラクター・デザイン
製作
エグゼクティブプロデューサー
撮影監督
音楽
美術監督
編集
録音調整
音響製作担当
音響制作
音響監督
音響監督
CGアニメーションディレクター
CGモデリングディレクター
演出助手
プロデューサー
アニメーション・プロデューサー
主題歌
彩色設定
アニメーション制作
絵コンテ
制作担当
録音スタジオ
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